お金を稼ぐことは悪いこと?|生きたお金の使い方とは何か

 

 

こんにちは!

 

畳職人の樋口です。

 

今回はお金について書いたエッセイになります。

 

何をするのにも必要なお金。ですが、学校ではお金について詳しく教えませんよね。そればかりか大人たちは皆「お金は汚いもの」として子供たちに教育をしています。

 

本当にお金は汚いものなのでしょうか。

 

お金と幸せは同義語ではありません。しかし、お金の使い方によっては人を幸せにしてくれます。お金を殺すか生かすかは人間の使い方次第というわけです。

 

前置きが長くなりましたが、この記事では生きたお金の使い方とは何かを探求していこうと思います。

お金を学ぶことは重要なこと?

 

当然ですが、お金について学ぶことはとても重要なことです。日本を始め世界の国々は資本主義の国です。資本主義の目的はお金の増殖。

 

お金を増やすことこそ善であり、社会の仕組みを作る上で必要なことなのです。

この社会がカラダだとしたら、お金は血だ。カラダを動かすためには血が巡らなければならない。血が巡らなければ待っているのは死だ。

16歳のお金の教科書

 

社会の仕組みを学ぶ事とお金を学ぶ事は車の両輪なんです。どちらの学びが欠けても車は走りません。今はですが・・・・

 

海外ではお金の授業がある

世界ではお金についての教育をしています。

 

例えば、イギリスでは中学生から経済と金融の授業があり、アメリカは投資の授業がカリキュラムに含まれています。

 

日本にも「お金の授業を導入しろ」という意見がある一方でお金は汚いというイメージがまだ根強く残っています。

 

これは元々、江戸幕府の時代に徳川家康が行った政で、朝廷に刃向かう人物が出現しないように徹底した教育(お金=賤しい)をしたことが原因なのですが、四百年近く経った現在にもお金に対する負のイメージで悪影響を及ぼしています。

お金=信用である根拠

 

そもそもお金とは何なのでしょう。

 

『お金』と呼ばれるモノの主な歴史は物々交換から始まります。

 

貝殻→金(きん)→紙幣→電子マネー→仮想通貨と移ってきました。

 

「金(きん)を持ち歩く」って言ったって重くて大変ですよね。なので、頭の良いユダヤの人(諸説あり)が交換できる債務証書(手形)、要するに紙幣で金を交換できるシステムを作ったと言われています。

 

当初は、金(きん)が重くて持ち運ぶのが面倒だから交換できる紙幣を作ったはずが、ニクソンショック(ドルショック)で紙幣と金(きん)との交換を停止し、紙幣が実体の無いものになってしまいました。

 

じゃあ普段使ってるこの紙はなんだろう。

 

 

答えは単純で、数字が書いてあるただの紙と数字が彫られているただのコインです。

 

お金とは国が担保しているから信用できる紙とコインであり、提供されている「モノ」や「サービス」に対して同等の価値であるとして交換する為に数値化した代替品です。

 

巷ではよくお金は信用を数値化したものという表現がされています。言っていることは同じことで、お金=信用というのが、ここでのキーワードになります。

 

共有(シェア)で生きていける?

 

お金が信用であるなら、お金持ちはたくさんの人と信頼関係を築いているはずです。そしてお金を使わずに多くの人とシェアして生きていくことができるんです。つまり、信用を築くことが結果、お金に変わり、お金から解放されるのです。

 

そう考えるとお金に対してのイメージも変わりますよね。

 

また、ある芸能人の方が「お金なんて必要ないんですよ。プライドを捨てればお金はなくても生活できる」と発言されていました。これはお金持ってる人のパシリになってしまえば良いという意味です。

 

付け食らえるように起業家の堀江氏の発言では、お金持ちの人は金無い、暇人を何人か持っているらしいです。

 

お金持ちの人は忙しいですから、ゴルフに行こうと思った時に予定が合いにくいので、いつ呼んでも来てくれる暇人を抱えているそうです。

 

そのような人はまさにヒモ状態ですが、ゴルフ代は奢りだし、ご飯も食べさせてくれます。場合によっては家にも泊めてくれるかもしれません。

 

もちろん信頼関係を築くこと前提の話だと思いますが、これは社会からの目、恥ずかしさ、見栄さえなくせば、誰でも出来ることで1つの生き方でもあります。

それでもお金は大事

 

発展途上国の中には勝手にうちわを扇いできてお金を請求してきたり、タクシーの料金を勝手に上げたりと、ちょっとした犯罪じゃないかなと思うこともあります。

 

でも発展途上国の中には、そうしなかったら生活できない人達がいるのも事実です。

 

一方で先進国の社会はフェアプレーとモラルでまわってるという人がいます。

 

ホントにそうでしょうか?

 

私の大好きな小説、ハゲタカ「グリード」にて鷲津政彦のセリフが頭を過ぎります。

アフリカへの援助そのものが、ビジネスだろう。そして、波及効果が生まれ、やがて未開の地が一大消費地へと進化する。支援はそのためにするんだ。

ハゲタカ『グリード』

 

もちろん、これは小説の言葉ですが、現に中国がアメリカが、そして日本が、発展途上国に支援するのはビジネスであり目的は金儲けであります。

 

だからと言って別に金儲けを否定しているわけではなく、むしろ法を犯さなければ金儲けは良いことだとして社会全体的に推し進めていくべきと考えます。

 

むしろ、日本社会では金儲けは悪的なバイアスがかかったニュースを流すほうが最悪だと思います。

 

例えば、村上ファンドを率いた村上世彰氏やライブドア社を率いた堀江氏に対する当時の報道は「お金儲けしようとした人の末路」だと見せるためのバイアスがかかった報道でした。

 

これは国家という大きな枠組みでの話ではなく、一般企業にも言えることで、儲ける意識がない会社がどうやって働くインセンティブをつけるのか理解できません。

 

ただ大事なこととして、お金を儲けた後で、その儲けたお金をどう使うかは問われてくるでしょう。

生きたお金の使い方

 

私たちが普通に生活する分には、ある程度あれば生活はできます。

 

私だったら25歳で独身ですから2〜3万円あれば生活できるでしょう。でも、それでは満足しませんよね。生活水準上げたいと思うとキリがないと思いますが、20万円ぐらいあれば、それなりに良い暮らしができると思います。

 

ファスト&スローの著者として有名な心理学者ダニエル・カーネマン教授の研究によると感情的幸福は年収7万5000ドル(日本円で約845万円)を超えると上がらなくなると言うのです。

 

つまりお金が人を幸せにするのは、年収7万5000ドル(約845万円)までで、それ以上お金があっても幸せを感じることはできないそうなのです。

 

言ってしまえば一般人は年収7万5000ドル以上のお金を稼ぐ必要はありません。幸福が得られないのだから意味ないですよね。もしそれ以上にお金を稼ぎたい、ということは、どうお金を使うかが問われてくる。

 

使い方がわからないから将来の為に銀行に貯めとこうとか、使い方を知らないから1970年代のような意味のない外国の土地を売買するとかは、お金が好循環せずにただ死んでいくだけです。

 

何度も言いますが使い方を知らない、わからないのなら年収7万5000ドル(約845万円)以上のお金を儲ける必要がないのです。

 

稼いだお金をどう使うか。それは、お金を稼ぐこと以上に難しいことかもしれません。

価値を創造する

 

この世にもし自分一人で生活しているなら価値なんて存在もしていない、誰かのためにあるものそれが価値。

【16歳のお金の教科書】渡邉賢太郎氏

 

生きたお金の使い方で1つあげると「価値の創造に投資する」と言う考え方があります。

 

それはどのような事なのでしょうか。

 

まず「価値の創造」を考えた時にイノベーションという言葉があります。

 

P.F.ドラッカーはイノベーションのことを「富を創造する能力を資源に与える、それどころか、イノベーションが資源を創造する」と【イノベーションと企業家精神】の中で言っています。

 

その代表例としてペニシリンが挙げられています。

 

使われる以前は厄介物扱いされていた「ペニシリウム」というカビでしたが、1928年にロンドンの医師アレキサンダー・フレミングによって人の命を救う世界最初の抗生物質だとわかります。

 

これが20世紀最大の発見と言われる「ペニシリン」です。ペニシリンは様々な病気を引き起こす細菌を死滅してくれます。ペニシリンの登場で、たくさんの感染症患者の命を救い、人類の寿命を伸ばしたのです。

 

細菌学者が今まで厄介物であると考えてきた「ペニシリウム」が世界中の人にとっての価値のある抗生物質に生まれ変わったこと。これは人類にとってのイノベーションでした。

 

イノベーションは必然的に起こす場合と偶然的に起きる場合が存在します。こちらは偶然的なケースであったかもしれませんが、ナチス台頭の時代、満足に予算もつかず大変な苦労があった事だと思います。

 

イノベーションは必然的にしろ偶然的にしろ、時間とお金と労力を注ぎ込まなければ起こすことが出来ない。つまり多くの人の為になるようなプロダクト、サービスを作る為には、それだけのお金がかかるというわけです。

 

それをもって生きたお金とは何か?と考えた時に「イノベーションを生みだすためのお金」も、1つ考えられる生きたお金の使い方ではないかなと思います。

最後に

いかがだったでしょう。

 

私自身も価値ある物を作ろうと、少額ですが投資しています。

 

その投資は壁の連続で、悩んだりを繰り返してます(笑)それでも継続こそ力と信じて頑張っていきます。

 

最後に引用させていただいた本の紹介をさせて下さい。

ハゲタカIV グリード(上)【電子書籍】[ 真山仁 ]

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感想(1件)

グリード(下) ハゲタカ4 (講談社文庫) [ 真山仁 ]

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『インベスターZ』公式副読本 16歳のお金の教科書 [ お金の特別講義プロジェクト ]

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イノベーションと企業家精神エッセンシャル版 [ ピーター・ファーディナンド・ドラッカー ]

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感想(2件)

特にハゲタカシリーズはノンフィクション?って思うくらいリアルに沿ってストーリーが進んでいきます。おそらく相当な濃密な取材をされているんだと思います。多くの人に読んでいただきたい本のうちの一冊です。
読んで頂きありがとうございました。

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