和室のメリットとデメリットとは?|オシャレな和室の画像を紹介

こんにちは!畳職人の樋口です!

 

和室ってダサいからいらない!

なんですって!!!

 

皆さんは和室が好きですか?

 

和室が好きです!と言ってくださる方がいる一方、和室ってダサい!いらない!なんて言われたりもします( ;∀;)

 

悲しいです( ;∀;)

 

でも、もしダサいイメージがひっくり返ったら凄くないですか!!!

 

そんなわけで今回は、和室のイメージを変えるおしゃれな和室の画像と和室のメリットとデメリットをご紹介します!

 

この記事を見ていただき少しでも和室のイメージアップができたら嬉しいです。

 

▼畳VSフローリングの記事はこちら:畳とフローリングどっちが良い?|畳とフローリングのメリット&デメリット

 

この記事でわかること
・和室とは?
・和室のメリット
・和室のデメリット
・おしゃれな和室の施工事例

 

和室とは?

 

和室とは畳を敷き詰めた日本の伝統的な部屋

 

そもそも皆さん。和室とは何か知ってます?

 

知らない人は”和室とは何か”だけでも覚えて帰って下さい!!!

 

和室とは伝統的な日本家屋にある部屋で、床の間があり、障子や襖などで空間を仕切り、畳を敷き詰めた部屋になります。

 

最近じゃ、床の間もない。襖の代わりに木材の建具を使った部屋も和室と呼んでおるわぃ

 

そもそも和室とはなんだったのか?

和室とは何なのか?

 

それは歴史を紐解きながら考えていくことにしよう

 

和室は人工物と自然物と宗教が融合した「和」の空間。「和」とは日本の昔からある「調和」「融合」の価値観。

 

「和室」という部屋が生まれたのは奈良時代あたりではないかと言われています。

 

ちなみに、今の和室の原型と言われているのは銀閣寺の書院造りです。

 

その頃の和室は今のように、畳が敷き込んであったわけでも、障子(障子については一部カーテン状のものが存在した)や襖がはめ込まれていたわけでもありませんでした。

 

▼障子についてはこちら:破れにくい障子紙は?|張り替えるならオシャレな障子紙がオススメ!

▼襖についてはこちら襖の張り替えを考えている方!和風から洋風までオシャレな襖紙を紹介

 

 

それなら和室じゃないじゃん!

 

 

畳を敷き詰めてないなら和室じゃない!

 

日本人ならそんな感覚してしまいますよね。

 

では、奈良時代に存在した「和室」は和室ではないのでしょうか。

 

いいえ!もちろん和室です!

 

でもちょっと意味不明ですよね。

 

意味不明な理由は歴史からみる和室の考え方にあります。

 

和室が生まれる少し前、日本に仏教が伝来してきて、国民に仏教思想が広く伝わりました。

 

ところが日本には神道(正式には宗教ではないが)があったため、神の道を信じるか、仏の道を信じるか、我が国のお偉いさんで議論がありました。

 

議論した結果、仏教は良い宗教だから排除せずに受け入れよう!と話が纏まり、二つの文化が一つに再構築されます。

 

これが神仏習合です。

 

さらに武家文化・公家文化とも融合し、建築に様々な影響を与えます。

 

まさに聖徳太子が記した一七条憲法「以和為貴(和を以て貴し)」を実践しているわけね

この融合した空間こそ「和室」なのです。

 

とは言っても諸説ありですが・・・。

 

 

ただ、確かなことは「文化を融合した空間」である事実は間違いありません。

 

なんか文化を融合するって簡単なようにも思えますが、情報が乏しい社会で保守的な生き物の人間が、どこの知らない文化を受け入れるなんてメチャクチャ凄いことなんです。

 

だって考えてみてください!

 

現代社会でさえ相手の国の文化を受け入れられなくて戦争がテロや戦争が起きている現状があります。

 

仏教を信仰する人を見つけては虐殺する。そんな人が現れてもおかしくない。

 

和を以て貴し

 

和を何よりも大切にする。その「和」こそ「融合」「調和」の精神なのです。

 

千利休が求めた和の空間

 

和の空間は「文化と文化の融合」だけでなく自然物と人工物の融合でもあります。

 

※自然物とは畳(い草)や木のこと。人工物とは建具や書院造りの細部などのこと。

 

しかし、これだけ融合してしまうと本来ゴチャゴチャした造りになってしまうようにも思えます。

 

ところが、茶室は凄くシンプルで洗練された空間ですよね。

 

その秘密は千利休にあります。

 

茶室にとって最も大切なこと。

 

千利休が目指した空間デザインは、無駄な余計なもの全て省き、自然的で小さな空間「小間」なのです。

 

二帖敷きのお茶室なんかは代表例ですよね。

 

”狭い空間でおもてなしをする”

 

小間の空間の中では将軍だろうが武士だろうが農家だろうが全ての人が平等であります。

 

なぜ狭い空間で人をもてなすのか?

 

部屋が狭ければ狭いほど、人と人の物質的距離は近くなります。

 

亭主とお客様が近い距離で触れ合えば心を通い合わせることが出来ると信じているのです。

 

これを「直心の交わり」と言います。

 

この直心の交わりはわび茶の心と言われ、人と人との真の交わりなのです。

 

まとめ
・和室とは自然物や人工物、文化が融合した「和」の空間で、先人たちの精神を受け継いでいく空間
★もっと知りたい方はコチラ:和室とはどんな空間|畳職人が考える和室論

和室のメリットとデメリット

 

樋口裕介
和室が一間は欲しい!とそんな声は凄く多いです。

 

和室のメリット

和室が一間は欲しい

 

「なぜ和室が欲しいのか?」理由を集めました。

 

和室でごろ寝すると気持ちいい。畳の匂いも良い匂いだし。それにフローリングじゃごろ寝が出来ないでしょ。

 

フローリングの床は硬くて足が痛い。畳は適度に柔らかいから歩いても痛くない。

アメリカに住む友達から聞いた話だけど、アメリカのIT企業の間で、一間だけ和室を作って瞑想をする習慣があるらしいんだ。畳は学術的にもリラックス効果と集中力を高めることが実証されているからだね。瞑想の空間を作るなら畳は絶対に外せないよ。

 

「なぜ和室が欲しいのか?」の理由に日本人の生活様式の一部だから過ごしやすいという声が数多く聞かれました。

 

家は安らぎを求める場所。日本人が昔から生活してきた「和室」の環境は、無意識のうちにリラックスすることが刷り込まれているのかもしれません。

 

 

御年寄の方で多かったのは、フローリングは足が痛いという意見でした。畳は自然的なクッション性があり、御年寄には優しい素材なのかもしれません。

 

 近年は畳の化学床(ボード)が主流になり、畳が硬くなっている場合もあります。

 

 

和室が欲しいと言ってくださったのは、何も日本人だけではありません。

 

実は海外でも和室は大人気。でも海外で和室が大人気と聞いた時は日本の文化が好きな人が作って広めてくれたのだろうと思っていました。

 

ですが、知り合いから話を聞くと「瞑想の空間」としてIT企業が和室をオフィスに導入したことがきっかけではないかと仰っていました。

 

真実はどうかわかりませんがアメリカのIT企業のおかげで和室が広まっているのは間違いないようです。

 

★瞑想についてはコチラストレスを軽減する方法は瞑想?|世界のエリートがやっている休息法

 

 

結論、一般の主婦のみならず、御年寄からIT企業まで和室を望む声は以外にも多いものでした。

 

話を伺っていて「和室=畳」と考えられているお客様が非常に多く、個人的には畳の変化が和室の変化に直結するのだと感じました。

 

まとめ
・和室はゴロゴロするのに最適な空間
・和室は洋室と違って柔らかくクッション性がある為、御年寄から好印象
・企業などに瞑想の空間として求められている

和室のデメリット

 

ただ一方で・・・・。

 

和室はいらない

 

という声がたくさんあります(ㆀ˘・з・˘)

 

では、なぜ「和室がいらないのか?」理由を聞いてみました。

 

和室って何に使えばいいかわからない。あっても物置の部屋になる。だからいないわ!

 

僕は畳の匂いが好きじゃない。正直良い匂いだとは思えないね。それにデザインがダサい。友達とか呼ぶ時、恥ずかしいよ。

 

和室と掃除が面倒なのよ。埃は溜まりやすいし、ダニは発生しやすいし、梅雨はカビが生えるしで私は好きじゃないわ。

 

「なぜ和室がいらないのか?」の理由で一番多かったのは「何に使えばいいかわからない」という声でした。

 

先述で「和室とは何なのか?」ご紹介しましたが、実際にはどう使うのかわかりにくいのも事実です。

 

客間として利用するのは堅苦しいし、寝室にするにはベットが置けない。結果、物置の部屋になってしまうことも多いようです。

 

「和室はどう使うのか?」については別の記事に書きましたので読んでいただけたら嬉しいです。

 

★和室についてはコチラ和室とはどんな空間?|畳職人が考える和室論

 

 

以外にも多かったのが畳の匂いが苦手だという御意見です。小さい頃から畳の匂いは良いものだと思い込んでいたせいもあるのか予想外の答えに驚きました。

 

今の時代、畳やラベンダーなど自然の香りでなくとも、好きな芳香剤で香りづけが出来るので気に入らない人が出てきてもおかしくないのかもしれませんね。

 

 

主婦の方に多かったのが「和室は掃除が面倒だ」という声でした。

 

私も和室に住んでいるのでこの気持ちは理解できます。掃除するにも箒と掃除機の二刀流で行いますし、年に一回畳を上げて床掃除をします。

 

一般の方はそこまでされないかもしれませんが、畳業を営んでいる身としては、そこはキチンとしておきたいですよね。

 

しかし、ダニやカビについては多少お客様も誤解している部分はあります。

 

詳しくは別の記事に書いたので読んで下さい。

 

★カビについてはコチラ畳にカビが生えたらどうすればいいの?|和室のカビ予防と対策を紹介

 

★ダニについてはコチラ畳のダニ駆除はどうしたらいい?|畳にダニが湧いた時の対処法

 

まとめ
・和室はどう使えばいいかわからない
・人為的に作れる芳香剤が広まり、自然的な畳の匂いは受け入れずらくなった
・デザインも古く、若者にはダサいと思われている
・フローリングより掃除が面倒
・カビやダニが生えやすい環境

 

おしゃれな和室の施工事例を紹介

 

デザインがダサい

 

和室はダサい!そんな風に思われておるようじゃ

 

10代から20代くらいの子には和室はデザインがダサいと感じるとのこと。

 

 

そこでおしゃれな和室の施工事例をご紹介します。

 

和室も近年、和に徹することをやめて洋風な和室にイメージチェンジを図っています。

 

初めは抵抗のあった洋風な和室も、見慣れればモダンな感じでGoodです。

 

参考画像は【homify】と【houzz】です。

 

和室の画像

 

 

 洋風和室の空間。畳は天然い草の縁無し畳。

 

 

 

 仕切りがない和の空間。少し見にくいですが、和紙表か化学表を使った畳。

 

 

 

 世にも珍しい縁無し畳のお茶室。

 

 

 和室なのに天井が高く、陶壁のバックグランドアートが美しい。畳は縁無し畳。

 

 

 かなり派手な和室。畳も通常ではありえない敷き方。青色の畳縁がマッチして美しい空間になっています。

 

 

 仕切りが間接的に仕切る縦格子建具になっています。素敵な和室ですね。

 

Mujinzou / 夢尋蔵: 株式会社POINTが手掛けた家です。

 

 これを和室というべきか迷いましたが、独創的な和のスペースとして面白いなと思いました。

 

¬(サシガネの家): 岩本賀伴建築設計事務所が手掛けた和室です。

 

 注目すべきは畳。畳縁をつけた四角の畳。少しずらして四辻を作っている。

 

和室: 中村建築研究室 エヌラボ(n-lab)が手掛けた和室です。

 

 洋風の和室。空間全体の中で畳も1つのアートとして存在している。

 

House Y1: 一級建築士事務所 ima建築設計室が手掛けたリビングです。

 

 和室ではありませんが、洋間にワンスペースながら畳がマッチしている画像。

 

漆喰と木とナチュラルデザインの家: コンフォート建築設計工房が手掛けた寝室です。

 

 洋風の空間。畳縁の色だけで部屋が明るく見える。

 

和室: 株式会社青空設計が手掛けた和室です。
 派手目の和室。畳縁の色が主張の強い部屋にも負けずに存在感を出している。障子もすごく綺麗です。ゲストハウスや和風の民宿などに人気がありそうです。
今回は12作品の和室をご紹介しました。

 

これいいなぁと思った方はご検討よろしくお願い致します。

最後に

 

いかがだったでしょう。

 

和室についてイメージが変わりましたか?

 

和室は私たち日本人が遥か昔から住んでいた空間であり、多様な用途として使われる空間でもありました。

 

今、和室というと何に使えばいいかわからないから必要ない!などの意見もたくさんあります。

 

確かに仰る通り、ベットを置くと畳に跡がついて困るし、家電は置けない(デザイン的に)家具も似合うのが少ないなどマイナスイメージも多い。

 

では、便利になった現代社会には不必要な部屋なのか。

 

ここで私からの提言というか、お願いですが、一度だけ「物」のない和室の部屋で生活してみて下さい。

 

出来れば瞑想なども一緒に行なって下さい。

 

和室がどんな部屋なのか写真や文字で見るより、感じるはずです。

 

 

読んでいただき有難うございました。

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