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みなさん、こんにちは!畳製作一級技能士の樋口です。今回は【名刺がわりの小説10選】筆者がおすすめする小説12選を紹介します。

 

名刺がわりの小説10選

 

ツイッターでは#名刺がわりの小説10選というハッシュタグが流行っていますね。

 

私もそれに便乗して名刺がわりに好きな小説10選を投稿しました。

 


どれも素晴らしい作品で私の人生に影響を与えてくれた名作の数々です。

 

今回はこれに2選プラスして【名刺がわりの小説10選】筆者がおすすめする小説12選を紹介&解説します。

 

「好きな小説一緒だ」「へ〜面白そう」とか思ってもらえたら嬉しいです。

 

【名刺がわりの小説10選】筆者がおすすめする小説12選

筆者がおすすめする小説12選
・時雨沢恵一「キノの旅」
・恩田陸「夜のピクニック」
・真山仁「ハゲタカ」
・パウロ・コエーリョ「不倫」
・ティムール・ヴェルメシュ「帰ってきたヒトラー」
・カルロ・ゼン「幼女戦記」
・森見登美彦「四畳半神話大系」
・原田マハ「サロメ」
・渡辺淳一「失楽園」
・川端康成「雪国」
・(新)綿矢りさ「亜美ちゃんは美人(かわいそうだね?)」
・(新)司馬遼太郎「坂の上の雲」

 

時雨沢恵一「キノの旅」

 

キノの旅 the Beautiful World (電撃文庫 し 8-1)

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旅人のキノが相棒でモトラド(二輪車で空を飛ばないもの)のエルメスと旅をしながら、様々な国を巡るという短編、1話完結型のファンタジーである。キノとエルメス以外にも、「師匠と相棒」「シズと陸」「フォトとソウ」が主人公となる話があり、他にもこの4者以外が主人公の話も稀にある。基本的にはキノら旅人が、毎話、独特の制度や技術、価値観を持つ国家や国民と関わるというストーリーで、そこに寓話の要素を持つ。本作はライトノベルにおける「寓話的異世界物語のさきがけ」という評価もある

 

もし「子供に読ませたい小説は?」と聞かれたら一番にキノの旅を挙げる。数ある寓話小説においてキノの旅ほど、人間の闇を映し出した小説が他にあっただろうか。キノの旅からは学校の教科書よりも沢山のことを教わった。社会を構成しているのは人の醜さ、国家の愚かさだということ。しかし、それゆえに世界は美しいこと。小学生時代にキノの旅に出会えたことは私の人生において、とても幸運なことだったと思う。

 

恩田陸「夜のピクニック」

 

夜のピクニック (新潮文庫)

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全校生徒が24時間かけて80kmを歩く高校の伝統行事「歩行祭」。3年生の甲田貴子は、最後の歩行祭、1年に1度の特別なこの日に、自分の中で賭けをした。それは、クラスメイトの西脇融に声を掛けるということ。貴子は、恋心とは違うある理由から西脇を意識していたが、一度も話をしたことがなかった。しかし、ふたりの不自然な様子をクラスメイトは誤解して…。

 

私が夜のピクニックに出会ったのは中学3年生の頃、読書感想文でラノベがダメだと言われ、仕方なく小説を探していた時だった。本屋の片隅にあった『夜のピクニック』という一風変わった題名に魅了され、読んでみることにした。これが恩田陸先生の作品との初めての出会いだった。恩田陸先生と言えば、恩田ワールドと言われミステリー系の小説が人気を集めている。例えば『蛇行する川のほとり』や『麦の海に沈む果実』、『光の帝国』はファンの中で評価が高い作品であり、不思議で独特な世界観に魅了される恩田先生らしい作品である。とはいえ、今回挙げた夜のピクニックはかなり毛色が違う。ミステリーな様相は身を潜め、学生たちのリアルな心理的描写の方に注力している。主人公は貴子と西脇君だが、それ以外のキャラクターの思惑であったり、感情、行動が実に面白く描かれているのが特徴だ。私にとって夜のピクニックは、ラノベ以外の小説の面白さを知るきっかけになった作品である。

 

真山仁「ハゲタカ」

 

新装版 ハゲタカ(上) (講談社文庫)

鷲津政彦は、ニューヨークでハゲタカファンドの世界に身を投じ、ゴールデン・イーグル(イヌワシ)と異名をとる凄腕ファンドマネージャーとなった。彼は、外資系投資ファンド「ホライズン・キャピタル」の代表取締役として1997年に日本へ帰国した。当時、大手都市銀行の三葉銀行は不良債権処理の一環としてバルクセール(不良債権の一括売却)を予定しており、三葉銀行資産流動対策室長・芝野健夫と鷲津政彦とは取引の当事者同士として出会う。 バルクセール終了後、芝野は、ターンアラウンドマネージャー(企業再生家)として鷲津の元で働くよう誘われるが、鷲津の人柄に相容れないものを感じて断る。芝野はまた、三葉銀行の体質に疑問を持ったため、退職し、栃木県のスーパーマーケットのターンアラウンドマネージャーに転じる。 一方、鷲津は不良債権処理だけでは飽き足らず、本格的な企業買収に乗り出す。芝野の元上司であった三葉銀行専務の飯島亮介と裏の繋がりをつけた鷲津は、破綻した東京相愛銀行や債務超過していた大手菓子メーカー・太陽製菓などの買収に成功した。しかしながら、政府系地域再生ファンドを隠れ蓑として、日光の全面的な再開発計画を立てたものの、日本政府の干渉によって断念することになった。 以上の経緯の後で、鷲津が芝野と飯島に接近した本当の理由は、ビジネスに関するものではなく個人的なものであったことが明かされる。(ハゲタカⅠより)

 

私がハゲタカに出会ったのは高校生の頃、NHKでやっていたハゲタカのドラマを見て面白いと思い、小説を買って読んだことがキッカケだった。最初、ハゲタカの主人公である鷲津政彦は無駄なことはしない合理主義者であり、誰かの為に何かをする人物ではなく、冷たい冷酷な男のように思えたが、彼は彼なりの道理の中で義理立てをし、筋を通して生きていることを知った時、本当にカッコいいビジネスマンとしての理想を垣間見た気がした。「ビジネスって面白そう」そう感じさせてくれたのはハゲタカがきっかけである。もしハゲタカを読んでいなかったら大学に進学し、別の人生を歩んでいたかもしれない。それほど私の人生に与えた影響が大きい作品である。

 

パウロ・コエーリョ「不倫」

 

不倫 (角川文庫)

「生きることとは愛すること」——。 優しい夫と二人の子どもに恵まれ、ジャーナリストとして活躍するリンダ。誰もが羨む暮らしを送る一方で彼女は、理由のわからない孤独や不安に苛まれ、変化すること、変わらないでいることに恐怖を感じはじめていた。そんな折り、再会したかつての恋人……。周囲を巻き込み、刺激と情熱に溺れ、すべてを失いかけたとき、現れた衝撃の真実。背徳の関係さえも、真実の愛を学ぶチャンスだったのだ

 

真実の愛を探す番組『あいのり』。あいのりとは男女7人がラブワゴンに乗って世界各国を旅しながら恋をする恋愛バラエティ番組である。姉の影響もあって毎週見ていたが、しきりに何度も言う「真実の愛」という言葉が気になってしょうがなかった。真実の愛とは何か?参加者は「この旅で真実の愛を見つけました」と言っていたが、帰国後に別れるカップルは多い。では、真実とは何か?愛とは何か?その答えは今も出ていないのだが、パウロ氏の不倫を読んで、「真実の愛」が少しだけわかったような気がする。不倫をしたからこそ知った真実の愛の正体。それは”探し続ける”ということ。真実の愛とは見つけられるものではない。見つけられないからこそ、愛を探し続けなければならない。お金持ちで気が利く優しい夫と可愛い子供との生活の中で”愛を学び続ける”ことなのだ。不倫という禁忌を通して沢山のことを学ばせてもらった。

 

ティムール・ヴェルメシュ「帰ってきたヒトラー」

 

帰ってきたヒトラー 上 (河出文庫 ウ 7-1)

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1945年に自殺したアドルフ・ヒトラーは、自殺直前の記憶を失った状態でベルリンの空き地で目を覚ます。ヒトラーは戦争指導に戻るため総統地下壕に向かおうとするが、ベルリンの人々が自分を総統と認識していないことに疑問を抱く。ヒトラーは情報を得るために立ち寄ったキオスクで、自分がいる時代が2011年のベルリンであることに気付き衝撃を受け、空腹と疲労が重なりその場に倒れ込んでしまう。 倒れ込んだヒトラーは、キオスクの主人に介抱され目を覚ます。キオスクの主人はヒトラーを見て「ヒトラーそっくりの役者かコメディアン」だと思い込み、「店の常連の業界人に紹介するから、しばらく店で働いてくれないか」と頼み込んだ。地位も住処も失ったヒトラーは、生活の糧を得るため仕方なくキオスクで働き始めるが、数日後、キオスクの主人に紹介されたテレビ番組制作会社のゼンゼンブリンクとザヴァツキのスカウトを受け、コメディアンとしてトーク番組に出演することになる。また、専属秘書のヴェラ・クレマイヤーからパソコンの使い方を習い、「インターネッツ」や「ヴィキペディア」を通して情報を得て現代に適応していく。 ヒトラーはトーク番組でトルコ人を罵倒する演説を打つと、その映像がYouTubeにアップロードされ、一躍人気コメディアンとなる。ヒトラーはその後、タブロイド紙との騒動や極右政党への突撃取材など社会の反響を巻き起こし、ドイツで最も有名なコメディアンとなる。ヒトラーは自分の人気を「ナチズムを支持する国民の声」と解釈し、再び政界に進出することを考え事務所探しを始める。しかし、ヒトラーは「ドイツを冒涜した」としてネオナチから襲撃を受け重傷を負う。襲撃事件が報道されると、社会はヒトラーを「ネオナチの暴力に立ち向かうヒーロー」として持てはやし、政界からは与野党問わず入党依頼が舞い込んで来た。ヒトラーは療養先の病院で社会の動きを見つつ、司会を任された新番組の構想と選挙運動の準備を進めていた。

 

「ヒトラーは絶対的な悪である」この普遍の常識に考えさせられる一冊がある。それがこの小説『帰ってきたヒトラー』だ。普通に読み進めれば「面白いね」で終わるコメディーストーリーかもしれないが、この本には作者の意図か、様々な思惑が張り巡らせてあるような気がした。 ヒトラーの思想は危険だった。ホロコーストによる無慈悲なまでの虐殺、人権の侵害、尊厳の破壊、どれも許されることではない。とはいえ、それを支持したのは誰か?もし支持しなければヒトラーはただの人であったはずだ。時代が違えばブラックジョークを話すコメディアンになっていたかも知れない。まさに、この小説のヒトラーそのままだったかもしれないのだ。世界は少しのズレで思わぬ方向に行く可能性がある。それは幸か不幸か、行ってみなければわからない不確実な世界だ。「誰が悪いんだ。誰のせいでこうなった。」皆は一人の絶対的な悪を探すが、本当の悪とは、世界のズレを認識できないまま支持する民衆かもしれない。

 

カルロ・ゼン「幼女戦記」

 

幼女戦記 1 Deus lo vult

金髪、碧眼そして白く透き通った肌の幼女が、空を飛び、容赦なく敵を撃ち落とす。 幼女らしい舌足らずさで軍を指揮する彼女の名はターニャ・デグレチャフ。 だが、その中身は、神の暴走により幼女へと生まれ変わることとなった日本のエリートサラリーマン。 効率化と自らの出世をなにより優先する幼女デグレチャフは、 帝国軍魔導士の中でも最も危険な存在へとなっていく

 

これはお詫びしたい。今回”筆者がおすすめする”という題名のブログになっていますが、幼女戦記は”名刺がわりの小説10選”で取り上げたものなので、おすすめする気持ちはあまりありませんでした。というのも幼女戦記の小説版は読み難いです。アニメ版が好きで見た方は別として、誰が話しているのかわからない場面や散文的でもあり、理解するのに疲れる作品になっています(私の理解力がないだけかもしれませんが)。出来ればアニメを見た後で、面白いと思った方は小説版を読まれることを強くお勧めします。ちなみに小説版のストーリーはすごく面白いです。アニメの放送終わって、映画が終わって、二期がいつ放送されるかわかりませんし、小説版を読んで楽しみましょう。

 

森見登美彦「四畳半神話大系」

 

四畳半神話大系 (角川文庫)

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京都市を舞台に、京都大学3回生の男子学生が、1回生時に選んだサークルによって自らの大学生活をいかに変えていったか、その可能性を描く一人称小説。

 

四畳半神話大系に出会ったのは京都での修行時代、この本を後輩の子からお勧めしてもらった事がきっかけだ。初めは繰り返される大学生活と繰り返される言葉の羅列に共感する事ができず、二日ほど読みかけのまま積読してしまった。しかし終盤になり、ある文章を読んだ時、この本への評価が一変した。「私は四畳半を断固として支持して来た」実は私も四畳半の部屋が大好きである。とはいえ、四畳半主義者を名乗らないのは、三畳の部屋も好きであり、二畳の部屋も好きだからだ。四畳半以下の空間というのは無駄がない狭小の空間である。空間を支配する上で、六畳や八畳のように大きな空間は、一人の人間には勿体無いのである。森見登美彦先生には怒られるかもしれないが、私が四畳半神話大系を名刺がわり、尚且つおすすめする理由はそこである。

 

原田マハ「サロメ」

 

サロメ

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現代のロンドン。日本からビクトリア・アルバート美術館に派遣されている客員学芸員の甲斐祐也は、ロンドン大学のジェーン・マクノイアから、未発表版「サロメ」についての相談を受ける。 このオスカー・ワイルドの戯曲は、そのセンセーショナルな内容もさることながら、ある一人の画家を世に送り出したことでも有名だ。彼の名は、オーブリー・ビアズリー。 保険会社の職員だったオーブリー・ビアズリーは、1890年、18歳のときに本格的に絵を描き始め、オスカー・ワイルドに見出されて「サロメ」の挿絵で一躍有名になった後、肺結核のため25歳で早逝した。当初はフランス語で出版された「サロメ」の、英語訳出版の裏には、彼の姉で女優のメイベル、男色家としても知られたワイルドとその恋人のアルフレッド・ダグラスの、四つどもえの愛憎関係があった……。退廃とデカダンスに彩られた、時代の寵児と夭折の天才画家、美術史の驚くべき謎に迫る傑作長篇。

 

原田マハ氏の小説と言えば、芸術作品を扱った美術小説が有名だ。その中で最もセンセーショナルだった作品こそ『サロメ』だ。サロメとは新約聖書をもとにオスカーワイルドが創作した戯曲で、道徳が高まったヨーロッパに衝撃を与えた作品である。原田マハ氏のサロメはその裏舞台を描く。主人公はサロメの挿絵を担当した天才オーブリー・ビアズリーとその姉メイベル・ビアズリー。嫉妬、憎しみ、愛、禍々しいまでの姉の狂気がオスカーの人生をも狂わせる。空想と事実が交わる危険で、残酷で、美しい作品。是非とも読んでもらいたい。

 

 

渡辺淳一「失楽園」

 

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凛子と久木はお互いに家庭を持つ身でありながら、真剣に深く愛し合ってゆく。己れの心に従い、育んだ"絶対愛"を純粋に貫こうとする2人。その行きつく先にあるものは……。人間が「楽園」から追放された理由である"性愛=エロス"を徹底的に求め合う男女を描き、人間とは何かを問うた、渡辺文学の最高傑作!

 

こちらも幼女戦記と同様、おすすめしたい作品ではない。実のところ『失楽園』ではなく『阿寒に果つ』にしようかと思っていた。失楽園は6割〜7割が性的描写であり、不倫を正当化するような綺麗事を言いまくっていたから名刺がわりにもしたくないなぁと思ったからだ。とはいえ、失楽園の文章は本当に美しい。日本各地の景色、四季の変化、女性と肌を重ねた時の感覚、どれをとってもお見事であった。衰えていく自分の身体、変わってしまう愛を恐れる凛子と久木の選んだ道は悔しいが納得してしまった。渡辺先生恐るべし。

 

川端康成「雪国」

 

雪国 (新潮文庫)

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『雪国』(ゆきぐに)は、川端康成の長編小説で、名作として国内外で名高い。雪国を訪れた男が、温泉町でひたむきに生きる女たちの諸相、ゆらめき、定めない命の各瞬間の純粋を見つめる物語。愛し生きる女の情熱の美しく哀しい徒労が、男の虚無に研ぎ澄まされた鏡のような心理の抒情に映されながら、美的に抽出されて描かれている。

 

昔から純文学は苦手だった。何が言いたいのかイマイチ理解できないし、難しい言葉の連続で辞書を引かないと読み進められない。読むことが忍耐になり、文学が苦痛のものになっていた。そんな子供時代に出会った作品が川端康成先生の『雪国』である。川端康成先生と言えば、日本文学の最高峰であり、日本人初のノーベル文学賞を受賞した世界に誇る文豪である。そんな先生の作品で最も名が知られている作品が『雪国』ではないだろうか。(もしかしたら『伊豆の踊子』かもしれないが)「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」この有名な書き出しが、単なる描写でなく島村にとって別世界への入り口を暗示していることを知ったとき、文学の楽しさと面白さを理解した。もし『雪国』に出会ってなかったら純文学が嫌いなジャンルになっていたかもしれない。

 

綿矢りさ「亜美ちゃんは美人(かわいそうだね?)」

 

かわいそうだね? (文春文庫)

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『亜美ちゃんは美人』は『かわいそうだね?』に収録されている短編小説。可愛くて性格も良いクラスの人気者、亜美ちゃん。そんな亜美ちゃんをさかきちゃんは嫌いだった。とはいえ、さかきちゃんは「かわいいは権力。ダサいは死刑」の女性カーストの中で生き抜く為に亜美ちゃんと一緒にいる方が安泰であると考え行動を共にする。女性の共感を集めた綿矢先生の名作。

 

私は直ぐに”天才”という言葉を使う者たちが嫌いである。それは本物の天才をバカにしているように感じるからだ。では天才とは何か。「天才とは、狂気よりも1階層上に住んでいる者のことである」これはドイツの哲学者ショーペンハウアーの言葉である。この言葉に当てはまる人物こそ綿矢りさ先生だと私は思う。先生は人間の機微をよく見ている。普通の17歳は他人の事より自分の事しか見えないような年齢だ(『インストール』時の話)。しかし綿矢先生は、周囲の人間をよく観察し、卓越した文章で落とし込んでいく。綿矢先生の前では、誰もが丸裸同然。行動も全て掌握されているだろう。もし綿矢先生と同じクラスだったと思うとゾッとするし、友達だったとしたら全てを見抜かれていたかもしれないと畏怖する。とはいえ世間的には、綿矢先生から狂気を感じるという声は少ない。それは先生の文章が読みやすく、面白おかしくコミカルに書かれている為、狂気より共感の方が感じる度合いが大きいからだ。皆様には是非その辺を注目して感じてもらいたい。綿矢先生の狂気とそれを隠すように覆う共感を。

 

 

司馬遼太郎「坂の上の雲」

 

合本 坂の上の雲【文春e-Books】

『坂の上の雲』は司馬遼太郎の代表作の一つとして広く知られ、長編作品としては初めての近代物である。維新を経て新国家に生まれ変わった日本が、欧米列強にさかんに学びながら近代国家としての体制を整えてゆき、日清戦争など幾多の困難を乗り越えて、ついには日露戦争においてロシア帝国を破るまでを扱う。旧伊予国(愛媛県)松山出身で、日本陸軍における騎兵部隊の創設者である秋山好古、その実弟で海軍における海戦戦術の創案者である秋山真之、真之の親友で明治の文学史に大きな足跡を残した俳人正岡子規の3人を主人公に、彼らの人生を辿りながら物語が進行する。

 

「まことに小さな国が、開花期を迎えようとしている」NHKドラマでは渡辺謙さんがナレーションを担当してましたね。鳥肌ものでした。『坂の上の雲』の舞台は明治の日本。欧米列強と肩を並べようとした文明開化の時代。私のなかで日本の近代史はそこまで好きな時代ではなかった。国土も小さく、資源も何もない国が、何故見栄を張って先進国に追いつかなければならなかったのか、全く理解できなかったからだ。とはいえ、平和になった日本で暮らす私には当時の日本人の感覚にズレがあるのかも知れない。実際、アジア人は野蛮な奴らと言われ、タイ以外の国は列強国の隷属にさせられていた。そんな状況で大人しくしていた方が良いとは思えない。戦争か隷属か、弱く小さな国は究極の選択をするしかなかった。そして命懸けで国を守ってきたのだ。この小説に出会って、明治を生きた人間がどう生き、どう死んでいったか、それを好きか嫌いかで語る自分が情けなく恥ずかしくなった。

 

以上、【名刺がわりの小説10選】筆者がおすすめする小説12選でした。

最後に

いかがでしたか。

 

どれも素晴らしい作品なのでぜひ読んでみて下さい。

 

実は私も京都の修行時代をもとにした小説を書いています。

 

個性的な人物が数多く登場する作品なので読んでもらえると嬉しいです。

 

読んで頂きありがとうございました。

 

▼自己紹介記事はこちら:【自己紹介プロフィール】樋口裕介 

 

▼小説はこちらhttps://novelup.plus/story/273179101

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