皆さん、こんにちは!樋口畳商店の樋口です。今回は畳の語源についてご紹介したいと思います。畳の語源について気になる方の参考になれば幸いです。
畳の語源について
「畳とは何ですか?」と聞かれたら皆様は何て答えるでしょうか。
藁床にい草を織って作った畳表を張り付け、和室の寸法に合わせて作られた敷物。一般的にはこのようなイメージがあるのではないでしょうか。
もちろんそれは間違いではありません。私だって、和室=畳というイメージがありますから。
しかし、畳の語源を調べると和室=畳となったのは安土桃山時代のことで、畳の歴史からみれば割と最近のことなのです。
では、それ以前の畳は何だったのでしょうか。
畳は折りたたんで収納できる寝具だった?
現存する日本最古の畳は、奈良県正倉院にある聖武天皇が使ったとされる御床畳(ごしょうのたたみ)だと言われています。御床畳はマコモを編み込み5〜6枚ぐらい重ねて畳表と錦の縁を縫い付けられた敷物。
畳の原初にあたるものです。
とはいえ、御床畳は部屋に敷き詰められて使われていたのではなく、今で言うベットのように寝床として使われていたと言われています。
では、なぜそれが畳と呼ばれるようになったのか。
実は、原初の畳は折りたたむことができ、使わない時は畳んで収納していたと言うのです。
畳んで収納できる。だから畳と呼ばれるになった。
それが畳の語源です。
つまり畳とは、折りたたんで収納できる寝具、今でいう折りたためるベットや折りたためるマットレスのようなものだった。
長い歴史から考えれば畳は、畳=和室ではなく、畳=寝具が本来の畳の在り方なのです。
畳の語源から生まれた新しい畳
樋口畳商店では、畳の語源から新しい畳を日々作り出しています。
寝具として柔らかく暖かい。それなのにへたりにくく耐久性もある。
お昼寝する時のはそのまま畳の上でゴロッと、夜寝る時は煎餅布団を一枚敷いてゆっくりお休みいただける、そんな畳を目指して作っています。
薄い畳はマットレスのように使っていただき、分厚い畳は畳ベットのようにお使いください。
なぜ畳と呼ばれるようになったのか、畳の語源を調べるとこれからの畳がどうあるべきか、海外の方々に受け入れてもらうためにはどうしたらいいのか、たくさんのヒントをもらえます。
もし皆様が何かものづくりをしているのであれば、その物の語源を調べてみるといいかもしれません。何か良いアイデアが見つかるかもしれませんよ。
読んでいただきありがとうございました。