
この記事を書いた人

一級畳製作技能士/樋口畳商店 代表
京都市にある黄綬褒章を受章した現代の名工の店「沢辺畳店株式会社」で修業後、東京都江戸川区にて樋口畳商店を独立開業。
京都畳競技会 京都府知事賞優勝/国家資格 一級畳製作技能士 取得。
東京都江戸川区の神社仏閣から一般住宅、お茶室や屋形船、ゲストハウスまで幅広い施工実績。


皆さんこんにちは!樋口畳商店の樋口です。今回は古畳は外に出してはダメ?処分の畳はそのままにしてほしい理由を紹介します。
処分する予定の畳はなぜ外に出してはいけないのか、処分業者が来るまで畳はどこに置いたらいいのかわからない方の参考になれば幸いです。
古畳を外に出してはダメ?

処分の畳はそのままにしてほしい理由は、畳が濡れると重くなり処分料金が高くなるから。地域によりますが、江戸川区だと畳の処分料金は重さによって変わります。軽ければそれだけ安くなりますが、重ければ重いほど畳処分料金は高くなります。
また畳が濡れてそのままにしていると害虫などが集まってきて、畳の中が虫たちの溜まり場になってしまいます。これを処分するのは気持ち悪い。本当に勘弁してほしいです。
他にも理由はあります。畳が濡れて放置されるとカビなどが繁殖してしまい除去してからじゃないと捨てられなくなってしまうからです。カビ処理には時間もかかりますし、何より身体がカビ臭くなるのでキツいです。
とはいえ、ほとんどのお客様は畳をそのままの状態にされています。わざわざ畳をあげて、外に出す苦労するなんて考えられませんよね。
しかし、たま〜に古畳をあげて床下を見たい!畳屋さんが処分しやすいように外に出しておいてあげよう!などなどの理由から処分の畳を外においてくださる方がいます。
優しいお客様の気持ちは嬉しいのですが、古い畳を外に出して雨が降って濡れれば、畳が大変なことになるので絶対にやめてください。
どうしても古畳を外に出したい時は?
理由があってどうしても古畳を上げておきたい。そういう方はまず畳屋にご相談ください。すぐに対応してくれるかわかりませんが、近所であり事情をきちんと説明すれば必ず対応してくれると思います。
それでも都合が合わず古畳を外に出したい方は、天気を見て雨が絶対に降らない日にお願いします。
あと、「駐車場などに屋根がついていて、雨が降っても濡れないから畳を外に出しておく!」と仰る方もいますが、風が吹けば雨が入って畳が濡れるのでこれも注意してください。
何かレジャーシートのようなもので梱包するとか対策をお願いします。
以上、古畳を外に出してはダメ?処分の畳はそのままにしてほしい理由でした。
最後に
古畳を外に出す方は一般の方より若い大工さんが多いです。それもめっちゃ優しい本当に性格が良い大工さんが外に出すんです。
嫌がらせじゃなくて優しさだってわかってるから余計言い難いんですよね。もしこのブログを読んでくださっている方で、古畳を外に出そうとしている方がいたら止めていただいて、畳屋に相談してもらえればと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。