皆様はご存知でしょうか。
新築が建つまで1月半〜3ヶ月の常識が変わろうとしているのを・・・・
今回は革新的な家づくり「3Dプリンターで建てる家」を紹介したいと思います。3Dプリンターの家づくりに込められた開発者の想いなどにも注目してもらえたらと思います。
3Dプリンターの家づくりとは
新築が建つまで24時間
もしかしたら近い将来にこれが当たり前になるかもしれません。
その技術こそ3Dプリンターです。
3Dプリンターと言うと樹脂でのプリントが当たり前で、家づくりなど不可能だと考える人が多いと思います。
なんと!樹脂ではなくコンクリートの混合物でプリントすることができるのです。
ですが、ちゃんと住める家なのか、地震大国の日本で揺れに強い造りになっているのか疑問は残るので、実用性についても調べてみました。
とにかく、「家を建てる」から「家を印刷する」に変わる可能性を秘めている3Dプリンターでの家づくりには、これからますます注目が集まるところでしょう。
※これより紹介する見出しは企業名になっています。リンクも貼っておくのでご覧ください!
Apis Cor
※アピスコー(Apis Cor)より引用:引用先が削除されていました
アメリカ・サンフランシスコに拠点をおくスタートアップ企業『アピスコー(Apis Cor)』
現場で3Dプリンタを使って建築物を印刷した最初の会社です。
2016年12月にプロジェクトが始まりロシアのモスクワで建設されました。
印刷にかかった時間は24時間。つまり24時間で家が建ったということです!!!驚きです!
かかったコスト(内装費・外装費全て含み)も10134ドル(日本円で約113万)と低コストになりました。
加えて従業員も内装・外装の2人だけで作業するので人件費もかかりません。
3Dプリンタで建てた家の耐久性についてはコンクリートを混ぜ込んだコンクリート混合物になっているのである程度問題ないです。
ただ、地震の際ひび割れなどの懸念はありますが・・・。
また、耐寒性についてはマイナス60°まで大丈夫となっています。
屋根にも高い断熱性の断熱材が使われていて、火災安全性を提供する燃焼性クラスG1を持っている素材になっています。
外観的にはデザイナーズでよく見られる「アスファルト打ちっぱなしの家」に近いイメージなのかなと思います。
下のYouTube動画は『Apis Cor』紹介動画となりますのでご覧ください。
YouTubeより引用
創業者の想い
『Apis Cor』CEO ”Nikita Chen-yun-tai” のインタビュー記事を紹介します。
※日本語が少しおかしい箇所があります。申し訳ありませんがご了承下さい。省略した箇所もありますのでご了承下さい。
私が最初に自分のマシンを作ることを考えたとき、世界はすでに3D印刷の構築について知っていました。しかし、以前に作成されたすべてのプリンタは、共通のものを共有しました。それらはポータルタイプでした。私はそのようなデザインはしないと確信しています。その嵩高さのために未来がある。そこで、私はこの制限に注意し、建設用クレーンの設計をアップグレードすることに決めました。
"Apis Cor"社には特別な使命があります。私たちは世界中の人々が生活条件を改善するのを手助けしたいと考えています。そのため、建設プロセスは高速で効率的かつ高品質になる必要があります。これが起きるためには、すべての苦労をスマートマシンに委譲する必要があります。
世界を考えると、イーロンマスクは世界を変えることができます。私はイーロンマスクが何をしているのかを見ています。そして私は、一人の男がそんなに多くをすることができるという考えに触発されています。
長い間、私はプラズマ切断機のような数値制御の大きな複雑な機械を作ることに興味を持った。私は建築と建築にある程度の熟練を持っています。そして私は、新しい建設用プリンタを作るという考えが、私を見つけるために結びついていると信じています。
私は、建設業界がかつてソーシャルネットワークのスマートなアプリとして世界的に普及するようになることを願っています。そして、家を建てることは”イイねボタン”を押すほど簡単なことです。
今後の計画
ヨーロッパ、アジア、アフリカ、北米、南米、オーストラリアで印刷を開始する予定です。必要なら南極でさえも。私たちは、建設が速く、環境にやさしく、効率的で信頼できるものであるという公衆の見解を、グローバルに変えたいと思っています。私たちの目標は、世界中の宿泊施設の問題を解決する最大の国際建設会社になることです。
火星の植民地化
人類が生きるために地球上に十分なスペースがない場合、私たちは最初に火星で建築を始める準備ができています。【Apis Cor】CEO「Nikita Chen-yun-tai」のインタビュー記事
今、彼らの革新的な技術は世界中で評価されています。
Apis Corは、ロシア国立研究大学が開催する『Startup of the Year』コンテストで、『ベストハードウェアスタートアップ2016』タイトルを獲得。
家を建てることは「いいね」を押すほど簡単になる。彼らの言葉が現実味を帯びてきた時、新しい家づくりは始まります。
PassivDom
PassivDomより引用:https://haus.me/
「納期は1日です!」
これが家づくりの当たり前の言葉になってきたのでしょうか。
ウクライナのスタートアップ企業『PassivDom』は『完全自律型の家』をアメリカ・ウクライナで今年末頃に販売開始する予定です。
完全自律型というのは電気(太陽光発電)・水(独立した下水処理システム)がついているので、山奥、川岸に、海岸に、渓谷に、森の中とどこでも設置することが可能になります。
耐久性はもちろん問題なく家が錆びたり、腐敗したり、冷たくなったりしないとのことです。
さらに材料の保証は、熱特性が40年間維持されることを保証するとホームページに書かれています。
驚くべきことは値段で3Dプリンタで建てるだけなら『380平方フィート=35平方メートル=約10.5坪』で3万1900ドル(日本円で約357万円)と価格破壊な金額になっています。
ただし、家具付き・セキュリティーのリモート監視システム・完全自律型システム(電気・水)を入れると約700万ぐらいになるようです。
オプションで『スマートハウス』インターネットに繋がった家にすることも可能だそうですが、もし山奥に家を設置したらネットに繋がらないような気がしますが……
下のYouTube動画は『PassivDom』紹介動画となりますのでご覧ください
https://youtu.be/czyqOVXclQw
YouTubeより引用
創業者たちの想い
PassivDomについて語った言葉を引用しました。
こちらも日本語が少しおかしいですがご了承下さい。
イーロンマスクでもPassivDomに住むことに同意します。
Max Gerbut 創業者 CEO
PassivDomプロジェクトの仕事の毎日は、これまでに何年もの苦労を経てきた仕事よりも、私にとってより多くの発見をもたらします。
Aleksandr Kirillov デザイン部
私たち驚くべきチームは、PassivDomソリューションの1つで快適でエネルギー効率が良く、環境に優しい住宅に関する現実の夢を実現する準備ができています。
Julia Gerbut 共同設立者
最後に
いかがだったでしょう。
みなさんも驚いたことだと思います。
実は最近、面白い記事に出会いました。紹介します。
デベロッパーサイドが一番動きやすいスケールを抑えてるんです。ここで業種は違えど、ゲーム業界の技術が役に立ちます。
例えばスクウェア・エニックスはゲームAIの実装で日本をリードする企業ですが、そこではエージェントAIがキャラクターをコントロールし、ナビゲーションAIがマップを管理し、メタAIがゲーム全体を面白く進めるための指揮をとる。
それらの効率的な運用を可能にするのは、人間が構築したデジタルで記述された環世界です。
これと同じように街や建物がデジタルに記述され、それをベースに建物のAIと物流のAIが最適解を導き出して物流をコントロールというような可能性、たぶん今一番ノウハウ持ってるのはゲーム業界なんじゃないかと
これはデベロッパーサイドの街や建物のデザイン(実用面などを考慮して造形を意匠すること)について話されていますが、スクエニが提供するFF(ファイナルファンタジー)の世界観と効率的かつ高揚感が溢れ出るような街のデザインにはいつも驚かされます。
これがリアリティーな世界にあったデザインであれば建築士も職人も3Dプリンターと仲良く共生できる。
社会問題・災害などで家が無い人、住めない人には3Dプリンターで。ハイパフォマンスなスマートデザインハウスは建築士で。
こんな未来が待っている。その鍵はゲーム業界が握っているのかもしれません。
読んでいただき有難うございました。