
この記事を書いた人

一級畳製作技能士/樋口畳商店 代表
京都市にある黄綬褒章を受章した現代の名工の店「沢辺畳店株式会社」で修業後、東京都江戸川区にて樋口畳商店を独立開業。
京都畳競技会 京都府知事賞優勝/国家資格 一級畳製作技能士 取得。
東京都江戸川区の神社仏閣から一般住宅、お茶室や屋形船、ゲストハウスまで幅広い施工実績。


皆さん、こんにちは!樋口畳商店の樋口です。今回は人気おすすめの畳ヘリは?和室の雰囲気を変えるおしゃれな畳ヘリをご紹介します。
畳縁を何にしようか迷っている方の参考になれば幸いです。
畳ヘリとは?

畳ヘリとは畳の幅(ふち)につけた織物のことを言います。

普段はあまり意識しないですが、いざ畳を張り替えると部屋が全く違う印象になるのが畳縁の特徴です。
畳ヘリの主な素材は、ポリエステル糸やポリプロピレン糸、ポリエチレン糸、綿糸、麻糸などです。これらを織り込んだものを畳縁と言います。

昔は黒や茶色の単色で綿縁や麻縁などが主流でしたが、現在ではポリエステルやポリプロピレン、ポリエチレンなどが主流となりました。
その理由としては、加工技術の発達により多彩な色、多様な柄が生まれたこと、日焼けしにくく耐久性も高いことが理由です。

とはいえ、お茶室などでは純綿縁や麻縁が現在も使われており、昔に比べてとても艶のある美しい畳縁になっています。
畳ヘリの歴史

畳ヘリの歴史は現在から1300年以上昔と言われ、当時の畳ヘリは格式を表す象徴でした。

例えば、繧繝縁(うんげんへり)は皇族が用いていた畳縁ですし、高麗縁(こうらいへり)は貴族や身分が高い方が使っていた畳縁です。
高麗縁にも格式のランク付けのようなものがあって、小紋→中紋→大紋の順番で高さが決まっていました。
▼畳の歴史はこちら:
現在では、繧繝縁以外ほとんど自由に使っていますが、高貴な社寺には今もその名残が残っています。
余談ですが、繧繝縁や高麗縁のような紋縁を一般家庭やミニ畳のような雑貨に遊びで使うと怒る畳職人が数多くいます。特に京都の畳職人は伝統を保守する意識が高いので、その様な行為を許さない人が多いです。
ただ、自分は繧繝縁や高麗縁を使うことに賛成しています。というのも、こういった紋縁は寺と神社と宮内庁関係の仕事しか需要がありません。
需要がなければ後継者が育たず、生産が途絶える可能性があるからです。未来に目を向けた時、私は繧繝縁も高麗縁もどんどん使うべきだと考えます。
ただ、皇族の方々が使っている畳縁ですから粗末に扱って欲しくないのは言うまでもありません。
畳ヘリの役割は?

畳ヘリの役割は、摩擦から畳を守ることです。畳は敷き詰める敷物です。人が歩けば畳と畳がスレて摩擦が生じて、畳が痛んでしまいます。
畳縁が付いていると摩擦が直接掛からないので、畳が長持ちするというわけです。
ちなみに、今流行りの縁なし畳ってありますよね。縁が付いていない分、洋風な部屋にもマッチしておしゃれなデザインからとても人気がありますが、実は縁が付いていない分、耐久性が弱いです。

セキスイ樹脂表やダイケン和紙表はまだいいのですが、天然のい草は自然物なので折り曲げた部分に摩擦が生じるとい草が割れてボロボロになります。
もし縁なし畳にしたいという方がいらしたら、ダイケン和紙表かセキスイ樹脂表がおすすめです。
また畳ヘリにはあと2つの役割があると考えられます。畳ヘリの役割について気になる方は以下チェックしてみてください。
▼畳ヘリの役割について詳しくはこちら:
それでは、和室の雰囲気を変えるおしゃれな畳ヘリを紹介したいと思います。画像の下には畳ヘリの商品名も記入しておきますので、注文する際は商品名をお伝えください。
ちなみに商品名は全国の畳屋共通なのでどこでも伝わる畳縁です。ご安心ください。
和室の雰囲気を変えるおしゃれな畳ヘリ
※画像はHouzzより引用。画像元は高田織物株式会社様。画像と実物の畳ヘリの色が多少違うこともあります。一度実物をご覧いただくことをおすすめします。最後に畳ヘリの品名が間違っていましたらお問い合わせまでお知らせ下さい。

春の季節を感じられるおしゃれなデザイン。一般のご家庭はもちろんのこと旅館や飲食店にもおすすめ。

迷彩柄と一風かわった畳ヘリ。和紙表や化学表などにつけると一層おしゃれになります。従来の和室の雰囲気を変えたい方におすすめの畳ヘリです。

水玉模様が可愛い畳ヘリ。天然い草との相性も良いのですが、和紙表や化学表にもおすすめ。子供部屋に人気の畳ヘリです。

本来、七宝の柄は有職で使われるもの。多少色を変えているので問題はありませんが、一般的な畳屋さんはおすすめしないかもしれません。個人的には和室が引き締まっていいかなと思います。

少し派手めの畳ヘリ。とはいえ、ベースが緑なので天然い草との相性は良しです。緑色が強い天然い草の畳にはおすすめの畳ヘリです。

赤と白の三角形がデザインされた畳ヘリ。天然い草と!いうより、和紙表や化学表におすすめの畳ヘリです。主張は強めだが、どこか昔ながらの伝統美も感じられるおしゃれなデザインになっています。

春のおとづれを感じさせる梅の花をデザインした畳ヘリ。一般のご家庭はもちろん、ゲストハウスや民宿にもおしゃれで人気の畳ヘリです。

伝統工芸品などによく使われる市松模様の畳ヘリ。東京オリンピックのエンブレムにもなった市松模様のデザイン。主張は強めなので和室の雰囲気が変わること間違いなしです。

落ち着きつつ繊細で、長い伝統を感じさせる様相は日本そのもの。ヘリ幅を少し狭めて施工すると和室の雰囲気が引き締まって良いと思います。

桜の花びらをモチーフにしたデザインの畳ヘリ。普段シンプルが好き!と言っている方におすすめの畳ヘリです。

桜の花をモチーフにした畳ヘリ。先ほどの畳ヘリの色違い。こちらの畳ヘリの方がより桜を感じられるかなと思います。

日本古来より愛されている花かきつばたをモチーフにした畳ヘリ。幸せを願って送る花としても知られる花なので、幸福を願って和室をかきつばたで彩ってみてはいかがでしょう。

禅宗の始祖の達磨大師をモチーフにした縁起物の畳ヘリ。福よ来い!の思いを畳ヘリに込めて和室をおしゃれにしてみませんか。
▼開運についてはこちら:風水で運気は上がるのか?|和室におすすめ!運気が上がる置物

英国のアーガイル柄をモチーフにした畳ヘリ。個人的には凄くおしゃれで素敵なデザインだと思います。和室の雰囲気も暗い部屋から明るい部屋に変わること間違いなし。

従来の畳ヘリよりかなり派手目の畳ヘリ。この畳ヘリを付けると脇役だった畳ヘリが一気に主役になります。派手めの系統がお好きな方にはおすすめの畳ヘリです。

おそらくは紋縁の金桐から感化されて作られた畳ヘリだと思います。使う場所は非常に難しいですが、これまでの和室の雰囲気を変えることは間違い無いかと思います。

グラデーションが綺麗でおしゃれな畳ヘリ。畳と畳がヘリで重なる部分が素晴らしい。和室の雰囲気を壊さずにおしゃれなお部屋に変身させてくれます。
以上が和室の雰囲気を変えるおしゃれな畳ヘリでした。
▼幸運を呼ぶ畳ヘリはこちら:
こちらの記事では、畳縁の柄模様デザインの意味を解説しています。畳ヘリを選ぶ際の参考になれば幸いです。
最後に畳のプロがおすすめする新作の畳ヘリをご紹介します。
畳のプロがおすすめする新作の畳ヘリ


保育園、幼稚園にも人気の高い新作の畳ヘリ。畳ヘリとしてはインパクト強めの畳ヘリですが、遊び心が溢れるおしゃれなヘリでおすすめです。本来、ヘリ幅は9分〜9分半(社寺やお茶室は例外)が一般的ですが、フルルをご使用する場合、ヘリ幅を大きくすると畳ヘリが目立ってなお良いと思います。

お客様を招く空間や旅館、ゲストハウス、流行りの民泊などにおすすめの新作畳ヘリです。甲州印伝などにも使われる蜻蛉のデザインは「蜻蛉は前にしか進まない」と願掛けの意味も込めています。またその他デザインも「古いけど新しい」日本の伝統を感じさせるようなデザイン性に外国人観光客も喜ぶことでしょう。和室を人を招く空間として使っている方にぜひおすすめの畳ヘリです。
2022年4月
人気おすすめの畳縁カタログができました。

ちなみに樋口畳商店では、No,9が一番人気です。
最後に
いかがだったでしょう。
気に入った畳ヘリは見つかりましたか。
最近はヘリ無し畳が多くなって畳ヘリを付けないことも増えました。
ヘリ無し畳もおしゃれなことはおしゃれですが、天然い草の場合は耐久性に難があったり、価格が高いなどデメリットもいくつかあります。
ヘリを付けるか付けないか選ぶ際にも当記事が参考になれば嬉しいです。
読んでいただきありがとうございました。