畳屋ってどう選んだらいいの?
今まで何度も畳の張り替えをしたことがある方は別として「畳の張り替えについて知らないよ!」という方は、畳屋さんに騙されないか、高いところで頼んでしまっていないか、少し不安ですよね。
そこで今回は、知って得する!畳屋の選び方!良い畳屋さんを見つける3つの方法をご紹介します。
畳の張り替えを考えている方の参考になれば幸いです。
畳屋の選び方は?
・知り合いや親戚からの紹介
・工務店さんや大工さんからの紹介
・ネットで畳屋を選ぶ
・チラシで畳屋を選ぶ
家の近くの畳屋を選ぶ
家の近くの畳屋を選ぶメリットは、近所という安心感です。昔から何となく知っていたり、共通の友人がいたりと何処の誰ともわからない人を家に入れるぐらいなら近所の畳屋さんに頼んだ方が安心かと思います。また、アフターサービスなどの対応が早い点もメリットかと思います。逆にデメリットは、近所だからという点です。家の近くの畳屋に家の中を知って欲しくないと言った意見は結構あります。羞恥心なのかどうかはわかりませんが、家は聖域ですから気になるのも理解できます。そういった人は少しだけ離れた畳屋を選ぶことをおすすめします。
知り合いや親戚からの紹介
知り合いや親戚から紹介してもらうメリットは、信頼感です。知り合いや親戚は貴方を騙しても何も得はしません。だからこそ安心して彼らから紹介をしてもらうことができます。私個人的にはこの畳屋の選び方が一番おすすめです。ただし、紹介する側が過去に畳替えの経験があることが前提ですが。デメリットは、あまりよくわかっていない畳屋を紹介するケースがあることです。畳屋と一括りにしても色々な畳屋があります。めちゃくちゃよく喋る営業マン的な畳屋もあれば、無口で無愛想だけどめちゃくちゃ畳作るのが上手な畳屋もあります。つまり紹介する側が畳を作る技術とかお得感ではなく、人柄だけで選んで紹介している可能性もあるのです。それもそれで人柄が良い人なら良いのかもしれませんが。
工務店さんや大工さんからの紹介
工務店さんや大工さんから紹介してもらうメリットは、技術的な信頼がある点です。特に大工さんは色々な畳屋を見ています。下手な人、上手い人、たくさんの畳を知っています。そんな人が選んだ畳屋であれば、技術的な面に関して間違いはないでしょう。逆にデメリットは、そういった技術的に高い畳屋は料金が高い可能性があります。これは詐欺とは違い技術に対する正当な報酬ですが、一般的な値段に比べると「う〜ん」となるかもしれません。
ネットで畳屋を選ぶ
ネットで畳屋を選ぶメリットは、口コミや値段を比べられる点です。指先一つで簡単に畳屋の情報にアクセスできるので、便利です。逆にデメリットは、ネットの情報は誰が書いているのかわからないから信用できない点です。皆さんは『さくら』って言葉をご存知ですか?さくらとは客のフリをして購買に誘導させる役回りのことですが、こういった連中がネットの世界には大勢います。ネットの情報を完全に信用するのは危険なので本当に注意が必要です。
チラシで畳屋を選ぶ
チラシで畳屋を選ぶメリットは、値段が書いてあることです。逆にデメリットは、購買意欲を刺激されただけで選んでしまう点にあります。心理学の用語でアンカリングという言葉がありますが、先に書かれている値段に引っ張られて判断を歪めてしまう大変厄介な認知バイアスの一種になります。
個人的に一番おすすめできない畳屋の選び方は、こうしたチラシやネット広告など購買意欲をそそらせ判断を歪ませる選び方です。
チラシを見て「安い!ここにしよう!」とすぐにならないように注意してください。
畳職人がおすすめする良い畳屋を見つける3つの方法
・綺麗に仕上げてくれる畳屋を見つける方法
・安心して注文できる畳屋を見つける方法
適正な価格で施工してくれる畳屋さんを見つける方法
まずネットで「畳の値段」と検索してみてください。
表替え一帖4000円の畳屋さんもあれば、一帖2700円の畳屋さんもあるのが確認できるかと思います。
▼畳の表替えとはこちら:【畳張り替え講座】表替えとは?|畳の張り替え工事について紹介
これだけ畳の値段に開きがある理由は、地域性の問題と購買力による仕入れ値の下げ(経営努力)、生産力の高さなどが考えられます。
とはいえ、一帖2700円の畳屋が良い畳屋で、一帖4000円の畳屋が悪い畳屋だ!とは一概には言えません。
畳は技術が伴う敷物です。
畳の値段が安いからと言って注文し、敷き込んだ時に酷い仕上がりになってしまう可能性はあります。(※仕上がり技術に関しては次の章でやります。)
では、どうやって適正な料金の畳屋を見つけるのか。
私は三社見積もりをオススメします!
でも、皆さん!スーパーのチラシを見て野菜を買う場所を決めたり、お肉を買う場所を決めたりしますよね?たった50円安いだけで少し離れたスーパーに行く方もいるかと思います。
では、なぜ畳のような高額な商品で値段を比べることをしないのでしょう。
めんどくさいから・・・。
皆さん「めんどくさい」と言いますが、畳屋さんの見積もりは時間を指定して畳屋さんの方から来ます。時間も15分〜20分くらいで終わります。
それでも「いや!めんどくさい!」と言う方は、電話(又はお問い合わせフォームでのメッセージ)だけでもいいので、三社見積もりしましょう。
では、次にどうやって見積もりをとるのか説明します。
まず一番安い畳表である中国産畳表の綿シングルの値段と国産畳表の麻綿Wの値段を聞きます。(表替え又は新畳一帖分の値段)
これは中国産畳表の値段だけ安くて、国産畳表の値段が超高額なケースが一部の畳屋で確認されているからです。
畳屋A店の場合 | 畳屋B店の場合 |
中国産畳表2700円 | 中国産畳表4000円 |
国産畳表2万円〜3万円 | 国産畳表1万2000円〜1万6000円 |
つまり、中国産畳表の値段が安いからといって、国産畳表の値段も安いわけではなく、余計に高くついてしまう可能性があるということです。
三社見積もればそういった心配もなく、お客様の予算に合ったベストな畳の張り替えを行うことができます。
また、縁無し畳の場合も同様で天然い草(国産)とダイケン(又はセキスイ)の値段で三社見積もりをとりましょう。
次に畳工事一式の値段を聞きます。
工事一式というのは、畳縁や荷物の移動、階段を運ぶ際にかかる費用など、畳の総額です。(畳屋によっては張り替えの値段に含まれている場合もあります。なので確認の意味で聞いて下さい)
「後で追加費用がかかるかもしれない」と言われた場合は、どの程度の費用がかかるか概算でいいので必ず出してもらいましょう。(概算でも見積もりが出せない場合は、その畳屋は外した方がいい)
最後に三社見積もりをしてることを先方に伝えましょう。(最初から言ってもいいです)
一部の畳屋の中には、お客様の足元をみて判断してくる畳屋も存在します。三社見積もりをしてることを伝えることで畳屋の欺瞞を防ぐことが期待できます。
・畳工事一式の値段を聞く(追加で費用がかかる場合は概算で見積もりを出してもらう)
・三社見積もりをしてることを伝える
▼一般的な畳の値段についてはこちら:畳の値段ってどれくらい?|畳製作一級技能士が教える一般的な相場
綺麗に仕上げてくれる畳屋を見つける方法
畳を綺麗に仕上げる為には知識と経験、そして技術が必要です。
”知識”は学びから得られるもの。例えば畳の学校に通っていたこともその1つと言えます。
▼畳の学校についてはこちら:畳の学校って知ってる?|京都伏見区にある京都畳技術専門学院を紹介
”経験”とは、どんな現場をどのくらいやってきたか。つまり実績です。
畳屋で高度な技術力が求めらる仕事は、お茶室と九条紋の紋合わせ、有職畳です。これらの仕事を請け負っている畳屋は様々な現場を加味しても経験豊富と言えます。
”畳の技術”とは、作り手の想いとリンクしている目に見えにくいものです。
技術を持っているかどうか判断するのは、畳を作る職人が畳を好きかどうかでわかるすごくシンプルなものなので、職人と直接話をしたらなんとなくわかってもらえるかなと思います。
では、綺麗に仕上げる畳屋を見つける方法を説明したいと思います。
まず一級畳技能士を持っているかどうかを聞いてみましょう。
実は畳には国家資格である畳製作一級技能士というものが存在します。
試験内容は畳製作と床の間(本式)と学科です。ただ5年〜7年の修行期間が設けられている為、一定のプロセスを踏まなければ試験を受けることもできません。
これらからもわかる通り、一級畳技能士を持っていることは一定の信頼はあるかと思います。
次に一級畳技能士が施工してるかどうかを聞いてみましょう。
というのも、一級畳技能士を持っていても、その人が施工していない畳屋もあります。
法律的には何の問題もありませんが、お客様に嘘をついてるわけですから最低な行為であるのは間違いありません。
「一級畳技能士が施工していますか?」と聞いてみましょう。
最後に一級畳技能士の資格を取得するまでのプロセスをチェックしましょう。
実は一級畳技能士を持っているからといって仕事が上手かというと微妙なところ。一級畳技能士の中には下手くそな仕事をしてる人も存在します。
より確実性を上げる為には、一級畳技能士を取得するまでのプロセスを調べる必要があります。
例えば、私は一級畳技能士を取得するまで京都の沢辺畳店で修行し、社寺やお茶室などの仕事を請け負ってきました。京都畳競技会にも出場し、2011年〜2014年まで京都府知事賞優勝しました。
綺麗に仕上げてくれるか心配の方はプロセスもチェックすることをおすすめします。
・一級畳技能士が作っているかどうか聞いてみよう
・一級畳技能士が歩んできたプロセスをチェックしてみよう
▼畳職人についてはこちら:畳職人になるにはどうすればいいの?|一級畳技能士になるまでの過程を紹介
安心して注文できる畳屋を見つける方法
あるアンケート調査によれば建築業者を選ぶ際、”ネットを介して業者を選ぶ”と答えた方が60%近くいるそうです。これからさらにネットを利用し建築業者を選ぶ方が増えていくことでしょう。もちろん、畳屋も例外ではありません。今後、ネットで畳屋を選ぶユーザーがどんどん増加することでしょう。
とはいえ、ネットを積極的に活用し、マーケティングをしている畳屋さんが必ずしも良い畳屋さん?なのでしょうか。私はそうは思いません。というのも、ネットの中にある口コミなどの情報はサクラ(おとり)も多く、お金をもらって書いている方も数多く存在します。
情報の正確さでいえば、リアルな知り合い(友達)に比べて圧倒的に低いと言えます。
だからといってネットを信用するな!という話ではなく、リアルより情報の信頼性が低いため、全てを鵜呑みにしないようにキモに命じてほしいと伝えたいです。
畳を選ぶのにおすすめなのは友達の紹介
とはいえ、周りに畳替えをしたことがある人は少ないかもしれません。
その辺を考えればリアルな知り合いからの口コミは、ネットの口コミより圧倒的に面倒かもしれない。
そこで大工や表具屋、建具屋、茶道の先生、お寺や神社の関係者、不動産関係、建築士などに紹介してもらうのも1つの方法です。
これらの方達は、私たち畳業界と縁が深い方達なので畳屋の1店舗や2店舗ぐらい知っていると思います。
・畳屋を選ぶ際はリアルな知り合い(友達)での口コミがおすすめ
・周りに口コミがなかったら他の関連する業者に紹介してもらいましょう
以上、畳屋の選び方は?畳職人がおすすめする良い畳屋を見つける3つの方法でした。
▼関連記事:【2021年】畳のプロがおすすめする失敗しない畳業者の選び方
最後に
いかがだったでしょう。
良い畳屋さんの見つけ方はわかりましたか?
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