畳が水に浸かってしまった
畳が濡れてしまった
どうしたらいい?
日本各地を襲う災害。
川が氾濫した、豪雨で家が浸水した、台風で屋根が吹き飛ばされた、など被害を聞く度に胸が痛みます。
そこで、この記事では畳が水に浸かってしまった濡れた時の対処法を紹介したいと思います。
この記事が復旧の小さな助力になれば幸いです。
【畳が浸水】畳が水に浸かってしまった濡れた時の対処法
本来であれば大工さんにお願いするのが一番好ましいと思います。とはいえ、職人も人手不足ですし、現場が重なって対応できない場合もあります。水に浸かってしまった場合、早急に対応しなければカビの原因、次第には家の老朽化に繋がる恐れもあります。そういった場合にこの記事の内容が役立てば幸いです。
②床の状態を見る
③パールで床板を外して水を排水
④乾かす
⑤除菌
⑥新しい床板を張る
⑦新しい畳を敷く
①畳を上げる
畳が水に浸かってしまった濡れた場合には、その畳を使うことは出来ないので早急に畳を上げる必要があります。
特に藁床の畳は水分を大量に含むことができるため、かなり濡れてしまった場合には床板から根太まで全部ダメにしてしまう可能性もあります。できるだけ早く対処しましょう。
とはいえ、水分を含んだ藁床は重くてなかなか持ち上がらないことも考えられます。
私たち畳職人や茶道をしている方が持っている手鉤があれば便利なのですが、無い場合には大きくて太いアイスピックのようなものを刺して梃子の原理を利用するとよいでしょう。(持ち上げる際に顔や目などを刺さないように十分注意しましょう)
畳が重くて外に運べないという場合には、一般的な台車を利用して畳を横に立て掛けて運ぶと簡単に運べます。
畳の処分については自治体からの支援で無償で行うことができます。問い合わせしましょう。(床下浸水の災害廃棄物が対象)
②床板の状態を見る
床下から完全に浸水した場合には、次の工程である床板を外す必要がありますが、「屋根に穴が空いて畳が濡れただけ」とか「窓から水が入ってきて畳が濡れた」といった場合には、床板を外す必要がないです。
そのまま乾燥させて、よく乾かしてから畳だけを新しくして敷いて下さい。
乾きが遅い場合には除湿機やエアコンの除湿機能を使うのがおすすめですが、災害の際は電気が使えない(限られている)可能性も高いので、スポンジ(無い場合は吸水シート、それも無い場合はトイレットペーパーでも良いです)などの水分を吸い込むもので吸い取りましょう。
③パールで床板を外して水を排水
床下から完全に浸水した場合には、早急にパールで床板を外して床下の水を除去する必要があります。
本当は排水用の機械が必要になりますが、殆どのご家庭では持っていないので、大きなスポンジなどで頑張るしかありません。
なるべく泥やゴミなど、全てを綺麗に除去してから真水(使えるなら)で再度洗い流して綺麗にしましょう。
④乾かす
真水で洗い流したら次は乾燥させましょう。
電気が使えるなら各々持っている乾燥できる機械を用いて乾かせば良いのですが、電気が使えない状態での効率的な乾燥のやり方は、先ほど紹介したスポンジ(または吸水シート、トイレットペーパー)でまず水を完全に取り、全部の窓を開けて一定時間放置、その後床下乾燥剤というものがあるので、それを撒くと良いでしょう。(もちろんですがマスクと手袋、ゴーグルは絶対にして下さい)
⑤除菌
次に乾燥し終えたら除菌をします。
少し汚い話になってしまいますが、浸水した水は雨水だけでなく汚水が混ざっている可能性が高いです。
もちろん菌も沢山います。真水で洗い流しただけでは残念ながら除菌は出来ていません。
そこで、水酸化カルシウムで除菌することをおすすめします。(乾燥剤の一部には除菌効果も含まれるものもある)
水酸化カルシウムは強い殺菌効果があるので菌の除菌には向いています。
繰り返しになりますが、必ずマスク、手袋、ゴーグルの着用は行って下さい。特に水酸化カルシウムは目に入ると失明のリスクがあります。
マスク、ゴーグル、手袋は絶対に着用して下さい。
⑥新しい床板を張る
乾燥、除菌が終わったら新しい床板を張っていきます。
寸法に合わせて床板を切断し、根太に釘を打って止めていきます。
そこまで難しい作業ではありませんが、床板は大工さんにやってもらえる日を待つというのも良い選択だと思います。
排水、乾燥、除菌の作業は終了しているので、後はゆっくり作業を進めてもらえれば大丈夫です。
⑦新しい畳を敷く
おそらく他の片付けもあると思うので、畳は最後の最後に納品することが望ましいと思います。
床板張ったらその部分に物が置けるので片付けも捗ります。
畳の敷き込みは一番最後がおすすめです。
以上、【畳が浸水】畳が水に浸かってしまった濡れた時の対処法でした。
最後に
今回、このような記事を書かせていただきましたが、この記事に関しては読まれないことが望ましいです。
日本は災害が多い国。
少しでも被害が減り、早急な復興に向かうことを心から願っております。
読んでいただきありがとうございました。