

・折りたためる畳マットレスのメリットとデメリットを教えて!
こんにちは、樋口畳商店の樋口です。
今回は「折りたためる畳マットレス」についてご紹介します。
名前は聞いたことがあるけれど、実際にどんなものなのか気になっている方も多いのではないでしょうか?
本記事では、折りたためる畳マットレスの特徴や、通常の畳との違い、メリット・デメリットについてわかりやすく解説します。
ご検討中の方の参考になれば幸いです。
折りたためる畳マットレスとは?

折りたためる畳マットレスとは、その名の通り折りたたんで持ち運びができる畳タイプのマットレスのことです。
「畳」という言葉は、もともと折りたたんで使える敷物を意味していたと言われています。つまり、折りたためる畳マットレスは、畳の原点に立ち返った製品とも言えるでしょう。
当店の折りたためる畳マットレスは、以下の点にこだわって製作しています。
- クッション性を重視し、寝心地を向上
- へたりにくい構造で、長く使える耐久性
- 表面には伝統的な手縫い仕上げを採用し、糸が見えない美しい仕上がり
折りたためる畳マットレスと通常の畳との違いは?
通常の畳は和室に敷き込む建材として使われており、部屋全体に施工する必要があります。和室がない住宅では畳を取り入れるのが難しいというのが一般的でした。
しかし、折りたためる畳マットレスは次のような特徴があります。
- 厚さ約15mmと薄型で扱いやすい
- 折りたたんで持ち運び可能
- リビングや寝室、さらにはベランダなど、どこでも自由に使える
近年では、ベランダでキャンプ気分を楽しむ「ベランピング」でも活用されるなど、使い道が広がっています。
また、1枚単位での購入が可能なため、必要な分だけ手軽に導入できるのも大きな魅力です。
折りたためる畳マットレスの価格について
折りたためる畳マットレスは、1枚22,000円〜となります。折りたためる畳マットレスにもグレードがありまして1番お手頃なものだと国産綿シングルで22,000円。上位ランク国産麻綿だと30,000円になります。
農林水産大臣賞を受賞した最高ランクの折りたためる畳マットレスですと1枚50,000円を超えるものもあります。ちょっと高いと感じるかもしれませんが、実は海外のお客様だとこのランクが一番人気です。
国産綿シングルでも十分畳の良さを楽しんでいただけますので、安心してお問い合わせください。
折りたためる畳マットレスのメリットデメリットをわかりやすく解説

折りたためる畳マットレスのメリットとは?
折りたためる畳マットレスの主なメリットは4つです。1とても軽いのに耐久性が高いこと
1. とても軽いのに耐久性が高いこと

折りたためる畳マットレスは、軽量で持ち運びがしやすいのが特長です。(写真は70代女性)
一般的な製品は重さが約5kgほどですが、当店の製品は約9kg。
少し重めですが、耐久性に優れており、10年以上の使用を想定して設計されています。
長期的に見れば、しっかりとした造りの当店製品の方がコストパフォーマンスに優れているといえます。
2. 用途が広がる自由な使い方
軽量かつ折りたためることで、畳マットレスは部屋を選ばずに使うことができます。
例えば…
- 就寝用のマットレスとして
- お子様の遊び場やお昼寝スペースに
- ごろ寝・読書・映画鑑賞タイムに
- 百人一首やヨガマットとしても活用可

場所を選ばず、気軽に畳のある暮らしを楽しめるのが魅力です。
3. 配送コストが抑えられる
3.配送コストが抑えられる
通常の畳はサイズが大きいため、配送コストが高くなりがちです。
しかし、折りたためる畳マットレスは小さく折りたためて軽量化されているため、宅配便の160サイズ以下で発送可能です。
これにより、日本国内の配送費用を抑えることはもちろん、海外発送も視野に入れることができ、国内外のお客様にお届けしやすくなっています。

ちなみに樋口畳商店ではこれまでにオランダ、メキシコ、オーストラリアへの販売発送実績があります。今後はさらに販路を拡大していくためにさらなる軽量化を目指しています。
4. クッション性が高く、寝心地がいい
昔、田舎のおばあちゃんの家で畳の上に寝転がって気持ちよかった、という経験はありませんか?
現在の畳の多くは、木材チップを圧縮したボード(建材床)を使っており、かつての藁床のような柔らかさや弾力がありません。
当店の折りたためる畳マットレスは、クッション性を重視しており、
「そのまま寝転がっても気持ちいい」
「布団を敷けばそのまま寝られる」
そんな昔ながらの畳の心地よさを現代に再現しました。
さらに、一般的なマットレスに比べてへたりにくく、長持ちするのもポイントです。その理由は使っているクッションにあります。

樋口畳商店の折りたためる畳マットレスで使っているクッションは柔道用フェルトクッションです。柔道用というだけあって、クッション性は抜群、さらにヘタリにくさは他のクッションより格段に高いものになります。
これを縫い合わせ、さらにクッション性と耐久性を追求しました。自分でも試作品で使っていますが、せんべい布団一枚で十分な寝心地になっています。
もちろん、布団を敷かずそのままごろ寝ように使っていただいても気持ちのいいお昼寝になると思います。
以上が折りたためる畳マットレスのメリットになりますが、デメリットに移る前に少しだけ注意と言いますか、余談を聞いてください。
折りたためる畳マットレスが誕生する以前、人気だった上敷ござってありますよね。傷んでしまった畳の上に敷いて使う商品ですが、あれは折りたためる畳マットレスとは全く違う商品です。
そもそも上敷き自体にはクッション性がありません。

上敷きはあくまで畳表に畳へりを縫い付けただけの商品です。お客様の中に上敷きと畳と折りたためる畳マットレス全て同じ商品だと思っている方がいらっしゃいますが、全て違う商品ですので、お間違いないようお願い致します。
折りたためる畳マットレスのデメリットとは?
ここまで、折りたためる畳マットレスのメリットをたくさんご紹介してきましたが、もちろん良い点ばかりではありません。
ここでは実際に使ってみて(試作品)気づくデメリットについても、正直にお伝えします。
1. 価格がやや高め
折りたためる畳マットレスは、1枚単位で購入できる手軽さはあるものの、1枚あたりの価格は通常の畳よりも高くなりがちです。
理由のひとつは、畳表(たたみおもて)と畳床を真ん中で裁断してつなぎ合わせて作っているため、手間と技術がかかるからです。
ただ、日本国内向けにもっと手頃な折りたためる畳マットレスを開発しています。現在は開発中なので詳細は言えませんが、1万円台で提供できたらいいなと考えています。
2. 色ムラが目立つことがある
畳表は天然のい草を使用しているため、収穫時期・品種・育った環境によって色に微妙な違いが出ます。
折りたためる畳マットは畳表を横に並べて一枚に仕立てる構造のため、こうした色ムラがどうしても目立ってしまうのです。
一部では「着色」して色ムラをごまかす方法もありますが、私は自然の風合いを大切にしたいので、着色は行っていません。
その代わり、自分の目で色を見極めて、できるだけ色味を合わせるよう丁寧に製作しています。また、畳表を真ん中で裁断しているため、真ん中と端で色むらに感じることも考えられます。
い草の性質上、真ん中部分は太く端にいけばいくほど細くなるので、どうしようもないのですが。もし気になる方は天然のい草ではなくダイケン和紙表やセキスイ美グサでも施工可能なのでお問い合わせください。
3. 畳本来の耐久性には劣る
昔ながらの畳は、藁(わら)をぎゅっと圧縮した芯材で作られていて、20年、30年、長いものでは40年以上も使える耐久性があります。
それに比べて、折りたためる畳マットレスは柔道用クッションや木製チップを圧縮したボードなどの素材を使っているため、どうしても耐久性では劣ります。
使い方にもよりますが、目安としては10年程度と考えていただければと思います。
4. 雑に扱うと縫い目が弱くなることがある
折りたためる構造ゆえに、何度も折りたたんだり広げたりすると、つなぎ目の糸がだんだん緩んでくることがあります。
樋口畳商店では手縫いで縫っていますが、他社製品のミシンで縫った箇所は、繰り返しの使用で糸が切れたり、ほつれてきたりする可能性があります。
「折りたためる」ことが最大の魅力でありながら、それを雑に扱えばデメリットにもつながってしまう…。
これは、折りたためる畳マットの避けられない宿命でもあります。
5. 一般的な折りたためる畳マットレスには縁なしタイプがほとんどない
楽天やアマゾンに売っている折りたためる畳マットレスのことになりますが、「琉球畳」のような縁なし畳は販売されていません。
琉球畳(へりなし畳)は洋室やリビングにもよく合うと人気ですが、残念ながら、ほとんどの折りたためる畳マットには縁付きのものしかありません。
理由は、縁なしの状態で畳同士をつなぐのが非常に難しいためです。
ミシン縫いでは対応できず、手縫いでもい草の織り糸に引っかかってしまい、強度に問題が出るため、商品化が難しいのです。
しかし!樋口畳商店はへりなしタイプの折りたためる畳マットレスの開発に成功しました!

実は、樋口畳商店ではこの課題をクリアしており、
なんと【縁なしタイプの折りたためる畳マット】の商品化に成功しました!
施工方法は企業秘密ですが、糸がほとんど見えず、強度もあり、美しい仕上がりになっています。
▶︎【実際の動画はこちら】
https://youtu.be/ZnkXLocf3l8
では、最後に樋口畳商店のオリジナルの折りたためる畳マットレスについてご紹介します。
樋口畳商店オリジナルの折りたためる畳マットレス

樋口畳商店の折りたためる畳マットレスの特徴は5つ。
・15㎜の厚みとハードボードによる高い耐久性
・アース製薬の畳用防カビ加工
・強度があるクレモナ糸を使い手縫いで縫い合わせている
・柄合わせ
※樋口畳商店の折りたためるい畳マットレスは完全オーダーできます。好きなサイズ、好きな畳表、好きな畳縁、好きなクッション(柔らかさ)に選べます。ネットで購入できるのは既製品ですので、完全オーダーメイドの折りたためる畳マットレスが欲しい方は樋口畳商店へ直接お問い合わせください。全国どこでも対応致します。
樋口畳商店へのお問い合わせはこちら:https://phkkoomde.com/profile/contact/
樋口畳商店の折りたためる畳マットレスは熊本県産最高級ブランド「ひのさらさ」や「ひのさくら(もしくはひのさくらに相当する)」畳表を使用しています。

最高の畳をお客様にお届けしたい。それが私の想いです。

最近では国産い草だと謳って、品質の悪いものを使う業者も増えています。「国産の畳ってこんなもんなの?」私はそう思われていることにとても悲しいです。

最高級の国産畳は本当に美しい。使えば使うほど金色に輝くと謳われた備後畳を超える艶と輝きをぜひお届けしたいです。

樋口畳商店の折りたためる畳マットレスの厚みは15㎜と他社より分厚く重さも一帖9キロと倍近く重いです。(海外に発送する際には軽量化した折りたためる畳マットレスも販売しています。国内でも販売可能ですが、おすすめはしていません)
他社より重い分、持ち運びに大変ですが、耐久性は比べ物にならないほど高くなっています。
またクッションにもこだわっています。天然麻の不織布や柔道用のクッションなど様々なものを使用し本当に柔らかくヘタリにくいものを追求して作っています。
※ひのさらさは完全オーダーメイド品ですのでネットでは購入できません。樋口畳商店に直接お問い合わせいただき、お見積もりさせていただきます。

樋口畳商店の折りたためる畳マットレスは防カビ対策も行っております。アース製薬の畳用防カビ加工でしっかりとカビ対策もしています(何度も言うようで恐縮ですがカビ対策はカビが生えない環境構築こそが大事です。)。

樋口畳商店の折りたためる畳マットレスは糸にもこだわっています。
折りたたむ部分である畳マットと畳マットの接合もクレモナ糸(クレモナ糸は主に畳に使われる最高級の糸。強度は段違いですが、糸がその分太いのが特徴)で丁寧に手縫いしています。
樋口畳商店では紋縁の技術を使い、折りたためる畳マットで使われる縁の柄を合わせて施工しています。もちろん縁の中には柄がないものもありますが、柄があればできるだけ合うように施工します。

この技術を応用して縁なし畳verも作りました。

縫い合わせた時にどうしてもい筋(い草の筋)が引っ張られてしまい真っ直ぐ通すのが難しいですが。

折り目はほとんど見えないまでに改良しました。
※樋口畳商店オンラインショップはこちら
creemaでも展示販売していますので、是非チェックして見てください。
▼creemaはこちら:https://www.creema.jp/c/higutitatamiten/item/onsale
近所の方はサンプル?試作品がありますのでお見せすることもできます。直接お問い合わせください。
▼樋口畳商店のお問い合わせ:【お問い合わせフォーム】江戸川高校前樋口畳商店の連絡先
以上、折りたためる畳マットとは?メリット・デメリットをわかりやすく解説でした。
最後に|まとめ
折りたためる畳マットとは?
折りたたむことができる畳マットのこと。上敷よりクッション性があり、畳よりも低価格。
折りたためる畳マットのメリットは?
折りたたむことができるので楽に持ち運びができること。
折りたためる畳マットのデメリットは?
畳の色ムラが目立つこと。
いかがでしたか。参考になったでしょうか。読んでいただきありがとうございました。