
京都市の黄綬褒章受章店「沢辺畳店株式会社」にて長年修業を積み、東京都江戸川区で独立。 京都畳競技会にて最高賞の「京都府知事賞」を受賞。神社仏閣や茶室、屋形船から一般住宅まで、1ミリの隙間も許さない「京都仕込み」の技術で江戸川区を中心に活動中。
- 📺 メディア出演:TOKYO MX「バラいろダンディ」畳職人として出演
- 🏫 地域活動:練馬工業高校にて畳の文化・技術に関する講演会講師を担当
「畳って張り替えないとダメなんですか?」
これは、お客様から本当によく聞かれる質問です。
先に結論を言います。
👉 畳替えをしなくても、ほとんどの場合すぐに問題は起きません。
実際、畳が傷んでいたとしても、
- 体調が悪くなる
- 家が壊れる
そういったケースはかなり稀です。
なので私は、
👉 「今すぐ畳替えしないと危険です!」
と、不安を煽るようなことは言いたくありません。
ただし、
👉 「何も問題がない」
わけでもありません。
畳替えには、
- 見た目を綺麗にする
- 畳を修理する
- 長持ちさせる
- 湿気やカビを確認する
という、とても大切な意味があります。
今回は、一級畳製作技能士として、
👉 「畳替えをしないと実際どうなるのか」
を本音で解説したいと思います。
畳替えをしなくても、すぐ壊れるわけではありません

まず大前提として、
👉 畳はかなり丈夫です。
昔の藁床などは特に強く、何十年も使われている畳を見ることも珍しくありません。
そのため、
- 表面が擦れている
- 色が変わっている
- 少し毛羽立っている
程度なら、すぐに危険というわけではありません。
実際、古い畳をそのまま使っているご家庭もたくさんあります。
では、なぜ畳替えをするのか
理由はシンプルです。
👉 「長く快適に使うため」
です。
畳替えでは単純に畳表を交換するだけではありません。
施工時には、
- 畳の隙間
- 下がり
- 凹み
- 傷み
- 湿気
- カビ
なども確認します。
つまり、
👉 「畳の点検と修理」
でもあるのです。
一番注意すべきなのは「湿気」です
畳で本当に注意が必要なのは、
👉 カビ
より、
👉 湿気
です。
湿気が溜まることで、
- カビ
- ダニ
- 腐食
が発生しやすくなります。
特に、
- 風通しが悪い
- 北側の部屋
- 結露が多い
- 万年床
- 家具を置きっぱなし
こういった環境では注意が必要です。
カビを放置するとどうなるのか
カビが発生しても、最初は表面だけのことが多いです。
しかし、長期間放置すると、
👉 畳の内部
まで湿気が入り込みます。
すると、
- 畳床の腐食
- 強度低下
- 異臭
などの原因になります。
さらに、
👉 ダニなどの害虫
が集まりやすくなります。
ダニはカビをエサにするため、湿気環境を放置すると増えやすくなります。
本当に怖いのは「畳の下」です
実は、畳の上よりも注意したいのが、
👉 「畳の下」
です。
畳を剥がしてみると、
- カビ
- 結露跡
- 湿気
- 木部腐食
が見つかることがあります。
そして、最も注意が必要なのが、
👉 シロアリ
です。
シロアリは木材を食べる害虫で、
👉 家そのものに被害
を出します。
もちろん頻繁にあるケースではありません。
ただ、畳を何十年も上げていない場合、
👉 「初めて開けたらシロアリ被害が進行していた」
ということも実際にあります。
畳替えは「家の点検」でもあります
畳替えをすると、
- 畳の状態
- 床板
- 湿気
- カビ
- 害虫
などを確認できます。
つまり、
👉 「家の健康診断」
のような役割もあります。
特に古い住宅では、畳を上げて初めて分かる問題も少なくありません。
畳は修理しながら使うものです
最近では、
👉 「傷んだら全部交換」
という考え方も増えています。
しかし、本来の畳は、
👉 「修理しながら長く使うもの」
です。
例えば表替えでは、
- 凹み修理
- 隙間調整
- 下地補修
- 畳床調整
なども行います。
だからこそ、
👉 早めにメンテナンスした方が結果的に長持ち
するケースが多いのです。
▶︎畳の修理について:樋口畳商店の畳床修理サービスとは?新畳より安く畳替えをする方法
畳替えをした方が良いサイン
以下のような症状がある場合は、一度畳屋に相談することをおすすめします。
- カビ臭い
- ベタつく
- 畳が沈む
- 歩くとフワフワする
- 隙間が大きい
- ダニが気になる
- 黒ずみが酷い
- 畳が柔らかい
特に湿気系の症状は放置しない方が安心です。
最後に
私は畳屋ですが、
👉 「すぐ張り替えないと危険です!」
とは言いたくありません。
畳は、そこまで弱いものではないからです。
ただ、
👉 「見えない場所だからこそ気づかない問題」
は確かにあります。
だからこそ畳替えには、
- 綺麗にする
- 修理する
- 点検する
- 長持ちさせる
という意味があります。
畳は、ただの床ではありません。
家の湿気や空気環境とも深く関わる、日本独特の敷物です。
もし気になる症状がある場合は、無理に交換を急がなくても構いません。
まずは一度、信頼できる畳屋さんに相談してみてください。
▶︎樋口畳商店へお問い合わせ:江戸川高校前樋口畳商店のお問い合わせ連絡先
