和室インテリアとして未だに人気が高い照明器具”行灯(あんどん)”
行灯の人気の秘密は、明る過ぎず暗過ぎない優しい光にあります。寝室や和室などにおすすめな理由です。
また、行灯はおしゃれなデザインが豊富で、和室や洋室、リビングなど幅広い場所に和風インテリアとしても使えます。なにやら最近では、行灯を自作で製作する方も増えているとか・・・。和風インテリアとして幅がもっと増えますね。
そこで今回は、和室を明るく照らす行灯の魅力について、行灯と灯籠と提灯の違いについて、行燈の作り方について紹介します。
行灯について気になる方の参考になれば幸いです。
・灯籠とは?
・提灯とは?
・行灯と灯籠と提灯の違い
・【和風インテリア行灯】和室を明るく照らす行灯照明の魅力を紹介
・ネットで買える!おすすめの行灯
行灯と灯籠と提灯の違い
行灯と灯籠と提灯って何が違うの?
どれも日本の伝統的な照明器具ですが、何が違うのかよくわかりませんよね。
そこでまずは、行灯とは?灯籠とは?提灯とは?それぞれの役割を紹介していきます。
行灯とは?
行灯(または行燈)の読み方は唐音読み(鎌倉時代以降に入ってきたとされる中国の字音)で”あんどん”と言います。
行灯とは、室内で使われる照明器具で、木や竹などで枠を作って和紙やガラスなどを貼り付けたもの。デザイン性が豊かで、旅館や飲食店、神社やお寺、一般家庭など様々な場所で使われています。
江戸時代の行灯の光源は、ろうそくを使うか、油皿に木綿を入れ火を灯していましたが、現代での行灯の光源は電球が一般的。油皿を使って火を灯す方は、ほぼ皆無だろうと思います。(火事になる危険性が高いですからね)
ただ、香り付きのロウソクを陶器で囲って(上部は空ける)アロマの行灯照明として利用してる方はいるようです。※真似する場合は火事に十分注意して行って下さい。
ちなみに江戸時代の頃の行灯の油は、主に菜種油を使っていたらしいですが、庶民には手の届かない高い油だったために、鰯油(魚油)を使っていたそうです。アロマどころか臭いストレスMAXですね。
灯籠とは?
灯籠は中国から仏教伝来とともに伝わったとされ、読み方は”とうろう”と言います。灯籠とは、木や竹などで骨組みを作り、和紙(今の時代、和紙で囲った灯籠は灯籠流しくらいしか使っていない)やガラスなどで囲ったものを言いますが、石灯籠のように石を削り組み立てる灯籠もあります。
灯籠の光源は少し前まではロウソクや油皿に木綿などを使っていましたが(行灯と同じですね)、現在では電球を使うのが一般的になりました。
一般家庭のお庭にある灯籠は灯として利用するのではなく、主に鑑賞用として利用されるケースがほとんどとなっています。
▼灯籠についてはこちら:灯籠と行灯の違いは?|日本の伝統照明器具の灯籠を紹介
提灯とは?
提灯(ちょうちん)は室町時代、中国から伝わったとされます。ただ、当時中国から伝わった提灯は折りたたむことができない籠のようなものだったらしく使い物にならなかったそうです。
そこで、竹で骨組みを作り上下に伸縮可能な構造に変化させ、手軽に持ち運びが出来るように提灯をアップデートして、現在の形になったと言われます。
提灯の名前の由来は、その名前通り「提げる灯り」。江戸時代は提灯の中にロウソクを入れて足元の明かりを灯していたそうですが、火事の原因にもなることから現在ではロウソクの代わりに電球を使用して提灯に明かりを灯しています。
現在での提灯の使われ方は明かりを灯す他、お土産屋やお祭りやイベントのインテリアとして利用されています。一部の旅館や飲食店では、お店の名前を優しい明かりで照らす役割として提灯を店先に置くお店もあります。
風情があって素敵ですよね。
行灯と灯籠と提灯の違い
・灯籠とは家の外で使う照明器具
・提灯とは手に提げて使う照明器具
行灯、灯籠、提灯のどれにしても竹や木で骨組みを作り、風で明かりが消えないように和紙やガラスを外側に巻いて製作する。
光源もロウソクや油皿と木綿や電球(現在)を使い、明かりを灯す。デザイン的には少し違いが見えますが、ほとんど同じものですよね。
では、行灯、灯籠、提灯の何が違うのか。
行灯と灯籠、提灯の大きな違いは外で使うか、家の中で使うか、手に提げて使うかそれぞれ果たす役割が違います。行灯は家、灯籠は外、提灯は持ち歩きとそんな感じですが、ぶら下げっぱなしの提灯もあるので、そこまで大きな違いがある照明器具ではないのかなと思います。
今の時代、行灯、灯籠、提灯と3つの照明器具を使っている御家庭、店舗は珍しいですが、興味がある方は優しい明かりに親しんでもらえればと思います。
【和風インテリア行灯】和室を明るく照らす行灯照明の魅力を紹介
では次に和風インテリアにもなる和室を明るく照らす行灯照明の魅力を紹介します。
※転載した画像はHouzzとInstagramからです。
みなさん、行灯の魅力が伝わりましたか。
思ってたよりおしゃれだったのではないでしょうか。
とはいえ、行灯が欲しい!と思ってもどこで買えばいいのかわからない!そんな方も多いと思います。
そこで、ネットで買える!おすすめの行灯をご紹介します。
ネットで買える!おすすめの行灯
なんでもネットで買える便利な世の中になったものですね(笑)
素晴らしいです。
今回紹介する行灯は光源に電球を使用しています。
電球を外してロウソクを取り付けるのは火事の危険性も高まるので、くれぐれもしないようにお願い致します。
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以上です。
いかがだったでしょう。気に入った行灯は見つかりましたか?
もし、気にいる行灯がなかったら自分で作るという方法もあります。
今流行りのDIYですね。
え?難しそう〜と心配の方もユーチューブ動画を見ながらだったら行灯を自作出来るかもしれません。
ぜひトライしてみてください!
youtube動画で見る行燈の作り方
最後に行灯を自作で製作するためのyoutube動画をご紹介します。
正直ここまで自作しなくてもいいかなと思いました:(;゙゚'ω゚'):
小さめのLED電球はホームセンターやネット(ロウソク型の電球もありました)でも購入可能なので探してみてください。
↓本物志向の方はこちら↓
材料はホームセンターで手に入りそうですが、難しいでしょうね:(;゙゚'ω゚'):
あくまで参考までに!
以上youtube動画で見る行燈の作り方でした。
最後に
いかがだったでしょう。
行灯の魅力について理解していただけたでしょうか。
行灯にしても灯籠にしても提灯にしても時代遅れの「物」というイメージを持ってる方は多いのではないかと思います。
確かに江戸時代から数えて見積もっても400年近く前の照明器具です。
古いのは間違いありません。
とはいえ、行灯にしろ、灯籠にしろ、提灯にしろ、畳にしろ、ある種の使い方のイノベーションが起き、伝統が紡ぎ繋いでいる。
スタイルは流行のように簡単に廃れたりはしない。
しかし、放っておけば必ず滅びていた。これは自然の摂理です。
過去の先人たちは”新しい使い方”を考え、皆様に提示してきた。だから行灯も灯籠も提灯も畳も、これだけ長く使われ続けてきたのです。
もし、可能だったら皆様も一緒に行灯の”新しい使い方”を考えてみませんか。
また次の時代の日本に行灯を残していくために。
読んでいただきありがとうございました。