
京都市の黄綬褒章受章店「沢辺畳店株式会社」にて長年修業を積み、東京都江戸川区で独立。 京都畳競技会にて最高賞の「京都府知事賞」を受賞。神社仏閣や茶室、屋形船から一般住宅まで、1ミリの隙間も許さない「京都仕込み」の技術で江戸川区を中心に活動中。
- 📺 メディア出演:TOKYO MX「バラいろダンディ」畳職人として出演
- 🏫 地域活動:練馬工業高校にて畳の文化・技術に関する講演会講師を担当
みなさまこんにちは。
樋口畳商店の樋口です。
今回は、東京都の離島、
👉 伊豆大島
で畳替え工事をしてきました。
この仕事は、私にとって非常に特別なお仕事でした。
理由は、
👉 「伊豆大島で畳替えを頼める職人が少ない」
という現実があるからです。
島という環境上、
- 畳屋さんが少ない
- 気軽に本土から呼べない
- 材料や道具の問題がある
- 湿気によるカビやダニの問題が起きやすい
など、様々な課題があります。
だからこそ今回の記事では、
- 伊豆大島という場所
- 島特有の畳事情
- 実際の施工方法
- 離島で仕事をする流れ
も含めて、詳しく書いていきたいと思います。
伊豆大島という島
伊豆大島は東京都に属する伊豆諸島の島です。 竹芝桟橋から高速ジェット船で向かうことができます。
伊豆大島は、東京都に属する伊豆諸島最大の島です。
竹芝桟橋から高速ジェット船で約2時間。
東京とは思えないほど自然が豊かで、
- 海
- 火山
- 温泉
- 椿
など、美しい景色に囲まれています。
今回、私も初めてじっくり大島を訪れましたが、
👉 「空気が全然違う」
と感じました。
海風が気持ち良く、時間の流れもゆっくりしています。
ただ、畳職人として島に到着してまず感じたのは、
👉 「湿気」
でした。
伊豆大島は湿気との戦い

海に囲まれている伊豆大島は、本土より湿気の影響を受けやすい環境です。
つまり、
- カビ
- ダニ
- 畳の劣化
が起こりやすい。
特に一階や風通しが悪い場所では注意が必要です。
そのため今回の施工でも、
👉 防虫・防カビ対策
を重視しました。
畳は天然素材です。
だからこそ、その土地の気候に合わせた施工がとても重要になります。
今回の施工では、ただ畳表を新しくするだけでなく、島特有の気候を生き抜くための特別な処置を施しました。
- 国産い草「絢葉」を使用。絢葉は、い草の表面に植物由来の「絢葉液(有機酸オリゴマー)」を吹き付けることで、抗菌・抗カビ・抗ウイルスのトリプル効果を発揮します。
- 芯材(畳床)にも安全性の高いアース製薬の防虫防カビスプレーを吹きかける。
- 新グサではなく熟成表を使うことでカビが発生しにくい畳にしました。色も飛びにくく美しく色が変わります。
このように、「東京の畳」をそのまま持っていくのではなく、「大島の環境に耐えうる島仕様の仕立て」を行うことが、離島施工において最も重要なEEAT(専門知識)となります。
伊豆大島で畳替えはどうやるのか?
お客様からすると、
👉 「そもそも離島で畳替えってできるの?」
と思われるかもしれません。
実際の流れはこのようになります。
① まずLINEでお見積り
畳替え 4,000円〜 (税込4,400円〜)
一級畳製作技能士が直接対応。
お部屋の状態を確認し、無理な営業なしでご提案します。
※畳の状態・素材により料金が変わる場合があります。
最初はLINEで、
- 畳の写真
- サイズ
- 状態
などを送っていただきます。
その後、概算のお見積りをお出しします。
② 道具を先に島へ送る
概算が決まったら、
👉 道具を先に伊豆大島へ発送
します。
発送方法は、
- ヤマト運輸
- 東海汽船
など。
ただし、畳道具は大型のものや特殊なものも多いため、
👉 ヤマトで送れない物
もあります。
そのため、東海汽船の貨物便を利用するケースもあります。
③ 江戸川区から竹芝桟橋へ

伊豆大島への船便や時刻表は、東海汽船の公式サイトで確認できます。 天候によって運航状況が変わるため、離島施工では出発前の確認がとても重要です。
樋口畳商店は東京都江戸川区にあります。
そこから竹芝桟橋へ向かい、
👉 高速ジェット船
で伊豆大島へ向かいます。
時間は約2時間。
料金は往復で2万円前後です。
【大島のお客様への耳寄りなお得情報】 ジェット船での移動にあたり、もしお客様がお持ちの「東海汽船の株主優待券(乗船割引券)」や地域の割引チケットなどがございましたら、私の往復運賃に喜んで使わせていただきます!その分、出張経費をさらに抑えることができますので、お持ちの場合は事前にお知らせください。
もし株主優待券や割引チケットをお持ちのお客様がいらっしゃいましたら、ありがたく使わせていただきます
宿「旅荘 富士や」さんが本当に素晴らしかった

今回、お客様に宿をご用意いただきました。
宿は、
👉 「旅荘 富士や」
さん。
本当に素晴らしい宿でした。
女将さんには大変親切にしていただき、深くご配慮いただきました
- お料理
- お気遣い
- 空気感
全てが温かかったです。
しかも部屋からは、
👉 オーシャンビュー

が広がっていて驚きました。
海を眺めながら浸かる温泉も近くにあって
仕事で来ていることを忘れそうになるほど素敵な宿でした。
本当に感謝しています。
今回お世話になった「旅荘 富士や」さんは、女将さんのお心遣いがとても温かく、料理も美味しい素晴らしいお宿でした。 部屋から海が見えたことも印象に残っています。 離島での仕事は、こうした地域の方々のご協力があって成り立つのだと改めて感じました。伊豆大島にある「旅荘 富士や」様はこちら
台風接近。限られた時間で14畳を施工
そして今回、一番大変だったのがここです。
実は、
👉 台風が接近していました。
つまり、
👉 「船が止まれば帰れない」
可能性があったのです。
今回は、
- 6畳
- 8畳
合計14畳。
しかも、
👉 到着した日の昼から作業開始
して、
👉 次の日の昼過ぎまでに完成
させる必要がありました。
手縫いで14畳

もし大型機械があれば、もう少し作業は楽だったかもしれません。
しかし今回は、
👉 手縫い施工
です。
この時間内で14畳を仕上げるのは、正直かなり大変でした。
ただ、
👉 「帰れなくなるわけにはいかない」
やるしかありません。
必死でした。
お客様のご配慮に感謝しています

今回、お客様には、
- お弁当
- 飲み物
- 宿
- 作業中のお気遣い
まで、本当に色々お世話になりました。
御蔵島の時もそうですが、離島での仕事は、
👉 「人の温かさ」
を強く感じます。
お客様のお力添えがなければ、今回の仕事は成立していませんでした。
本当に感謝しています。
実際の施工風景

今回の施工では、
- ビフォーアフター
- 作業中の様子
- 道具搬入
- 伊豆大島の景色
なども撮影しました。
離島施工は、
👉 「本当に来てくれるのか」
という不安もあると思います。
だからこそ、実際の施工風景を通して、
👉 「本当に伊豆大島まで来て仕事をしている」
ということを知っていただければ嬉しいです。
▶︎ビフォー(8畳)

▶︎アフター(8畳)

▶︎アフター(6畳)

▶︎施工写真

| 施工内容 | 和室2部屋(6畳・8畳)合計14畳の表替え工事 |
| 施工特徴 | ・大島特有の気候に合わせた防虫防カビ加工と防カビに効果が期待できる国産い草「絢葉」を使用 ・道具を先行船便発送、職人ジェット船移動による弾丸施工 ・現地での道具・機械の制限をカバーする「手縫い」仕立て |
| お見積もり基準 | 通常の畳替え費用 + 離島運賃実費 + 出張費(個別計算) ※お持ちの東海汽船優待券等によるコストカットにも柔軟に対応します。 |
島内に畳店がなかったり、高齢化で廃業されてしまい、「どこに連絡していいか分からない」という声を現地でたくさん耳にしました。当店は江戸川区にありますが、竹芝から2時間で駆けつけられる利点を活かし、伊豆諸島の畳インフラを支えたいと考えています。カビの相談だけでも大歓迎です。
伊豆大島には畳職人が少ない
今回感じたのは、
👉 「島には畳職人が本当に少ない」
ということです。
だからこそ、
- 畳替えしたい
- 和室を綺麗にしたい
- カビ対策したい
と思っても困っている方が多い。
もし私でお力になれるのであれば、
👉 伊豆大島でも仕事をしたい
そう強く思いました。
大島だけじゃない。就航率の低い伊豆七島「御蔵島」での施工実績があります

実は、樋口畳商店が伊豆諸島へ出張させていただいたのは、今回の伊豆大島が初めてではありません。
▶︎【伊豆七島の畳替え】御蔵島で畳を張り替えてきました!出張対応の畳職人が伺います
昨年には、伊豆諸島の中でもさらに船の着岸(就航)難易度が高いと言われる「御蔵島(みくらじま)」へも出張し、現地の畳替え工事を行なっております。
御蔵島は黒潮の激しい波の影響を受けやすく、本土からの定期船が無事に着岸できるかどうかも、その日になってみないと分からないという、出仕事をする職人にとっては非常にハードルの高い離島です。
「島に畳店がないから、何年も我慢していた」
そもそも御蔵島に畳があることが驚きですが。そんなお客様の切実な声に応えるため、綿密な計画を立てて特殊な道具一式を島へ送り込み、無事に納品させていただきました。この「御蔵島での成功体験」があるからこそ、私たちは伊豆諸島のどの島からご相談をいただいても、確実なシミュレーションをしてできる限りの仕事をお届けできると考えています。
離島施工の料金について
離島施工の場合、
- 港からの距離
- 階段作業
- 宿泊
- 船便
- 施工内容
などによって条件が大きく変わります。
そのため、伊豆諸島での畳替えは一律料金ではなく、
👉 現地状況を確認しながら個別にお見積り
しております。
まずはLINEで、
- 畳のお写真
- お部屋の状況
- 気になること
などをお気軽にお送りください。
できるだけ分かりやすくご説明させていただきます。
伊豆諸島で畳にお困りの方へ
樋口畳商店では、
- ホウ酸塩ダニシラズEシートなどの防虫防カビ紙施工
- 手縫い施工
- 離島対応
- LINE見積り
にも対応しております。
伊豆大島や御蔵島をはじめ、伊豆諸島で畳にお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
私自身、今回の施工を通して、
👉 「島の暮らしを支える仕事」
の大切さを強く感じました。
もし私の技術でお力になれるのであれば、とても嬉しく思います。
最後に
今回の伊豆大島での仕事は、
👉 「ただの出張施工」
ではありませんでした。
島の空気。
自然。
湿気。
そして人の温かさ。
それらに触れて、
👉 「その土地に合った畳仕事」
の大切さを改めて感じました。
畳は地域によって施工の考え方も変わります。
だからこそ私は、これからもその土地に合った施工を大切にしていきたいと思っています。
最後になりますが、お客様とお宿の女将さん、伊豆大島のみなさま、本当にありがとうございました。
