畳一枚作るのにどれくらい時間が掛かるの?|畳を納品するまでの時間

 

 

皆さん、こんにちは!畳製作一級技能士の樋口です。今回は、畳一枚作るのにどれくらい時間が掛かるの?畳を納品するまでの時間を紹介します。

 

畳一枚作るのにどれくらい時間が掛かるの?

 

畳を注文したらどれくらいで出来上がるのかな・・・。やっぱり二日、三日掛かるかしら・・・。

 

皆さんは一枚の畳が出来上がるまでの時間ってどれくらいだと思いますか?

 

二時間?五時間?一日?さすがに、畳一枚作るのに1日掛かってしまうと商売になりませんが(笑)

 

畳一枚作るのに掛かる時間はよく知らないけど、畳を注文する前には知っておきたい事ですよね。

 

そこで今回は畳一枚作るのにどれくらい時間が掛かるの?畳を納品するまでの時間を紹介します。

 

畳一枚作るのにどれくらい掛かるのか知りたい方、畳をこれから注文しようと思っている方の参考になれば嬉しいです。

 

畳一枚作るのにどれくらい時間が掛かるの?

 

畳一枚作るのにどれくらい時間が掛かるのか。

 

これは一纏めで何時間!と言うことはできません。

 

手縫いと機械縫い、新畳と表替えなど手法や施工の種類によって、畳一枚を作る時間は変わってしまうからです。

 

そこで施工の種類ごとに分けて畳一枚が出来るまでの時間を解説します。

 

新畳の畳一枚が出来るまでの時間

新畳の畳一枚が出来るまでの時間
・手縫い:約2時間40分
・機械(床落としも含む):約25分

 

手縫い:約2時間40分

この2時間40分という時間は、京都畳競技会においてのルールを適用した時間になります。すなわち、省略しようと思えば幾らでも省略可能な時間です。例えば、針数を少なくする。平刺しを肘締めにする。板の代わりにプラスチックのコーナーを入れる。返し藁の代わりに一分の返し紙(ボンデン)を入れる。など、今挙げた例を実施するだけでも1時間以上の短縮は可能です。仕事に合わせて時間が変わるとだけ覚えておいて頂けたら嬉しいです。

 

 

 

 

機械(床落としも含む):約25分

機械で作る場合、新畳の製造が一番簡単な施工になります。新畳は誰も使っていない真っ新な床ですから修理する必要性がありません(一部下手な藁床の場合、藁やイガラを使って修理する必要は有り)なので、そのまま90度を出して表を貼って縫うだけなので、とても簡単な作業になります。ただ、部屋がもの凄く歪んでいる場合や変形畳(丸とか三角とか畳の中心部分に柱など)の場合は、25分より時間が掛かりますのでご注意下さい。

 

 

表替えの畳一枚が出来るまでの時間

表替えの畳一枚が出来るまでの時間
・手縫い:約50分
・機械:約25分

 

手縫い:約50分

この時間の内訳は、大体平刺しが10〜12分くらい、返し(巻き倒し)が3分〜5分なので13分〜17分となります。その×2(上前と下前)なので26分〜34分。残りの16分〜24分でぜん立てになります。ただ、床の具合(傷んでいる)や畳の具合(丈出しや幅出し)によってはもっと時間が掛かる可能性は十分にあります。

 

機械:約25分

こちらも手縫いと同様、畳の具合や床の具合によって時間が大きく左右します。25分という時間は、ただ表を貼って機械を掛けただけの時間になります。床修復や丈出しをしたらもっと時間が掛かるので、ご注意下さい。表替えは手縫いであっても機械縫いであっても技術が問われてくる仕事です。なるべく時間に囚われず仕事が出来たら本当は良いのだろうと思います。

 

ちなみに裏返し(現状お客様の家で使っている畳の表を裏に返して使用する方法)は、表替えの畳一枚が出来るまでの時間と大して代わりありません。

 

では、最後に畳を納品するまでの時間を紹介します。

 

畳を納品するまでの時間

 

注意:お店の仕事の状況、在庫の状況、配送状況によっては全く当てはまらないことがあります。こちらの記事で書かれている時間はあくまで目安で、一番確かなのは施工する畳屋さんに尋ねることです。その点ご了承下さい。また、記事のターゲットを一般のお客様に設定しています。業者様はまた少し異なる可能性が高いです。例えば、畳の枚数も6帖から24帖くらいを目安にしています。なので、その点もお気をつけください。

 

新畳を納品するまでの時間

新畳を納品するまでの時間
・6帖〜24帖ぐらいなら一週間くらいで納品

6帖〜24帖ぐらいは一週間くらい

新畳の場合、お部屋の寸法をとってそれから畳床の発注になります。30ミリ〜55ミリであれば在庫している可能性は高いですが、もし在庫が無ければ大体一週間ぐらいは掛かってしまいます。つまり、製造に時間が掛かるというより、材料の発注に時間が掛かると覚えておいてもらえたら幸いです。また、国産表の上級品や丹波裏床や棕櫚裏などの高級畳床はもっと時間が掛かります。注意書きでもある通り、一週間はあくまで目安です。ご注意下さい。

 

 

表替えを納品するまでの時間

表替えを納品するまでの時間
・6帖〜14帖ぐらいなら一日で納品

 

6帖〜14帖ぐらいなら一日で納品

表替えの場合、お客様の家の畳を持って帰って、畳を作って、納品する。という三段階になっています。また、お客様の家には基本的に箪笥やテレビなどの家具が置かれている為、それらを移動させるのに時間も要します。また、二階であれば階段を上がる下がる必要もあり、これまた時間も要します。したがって、6帖でも丸1日掛かる事もあれば、14帖でもお昼過ぎには終わる事もあります。ケースバイケースです。だいたい6帖なら1日ぐらいだと覚えておいてもらえたら幸いです。

 

以上、畳一枚作るのにどれくらい時間が掛かるの?畳を納品するまでの時間でした。

 

最後に

いかがでしたか。

 

畳一枚作るのにどれくらい時間が掛かるのか、わかりましたか?

 

畳替えの参考になれば嬉しいです。

 

今回は、ハッキリと断言する事が出来ず、歯切れの悪い記事になってしまい申し訳ありません。

 

 

やはり畳の施工はケースバイケースなんですよね。

 

お客様によっても違うし、店からの距離によっても変わってきます。

 

この記事はあくまで目安にしてもらって、畳屋さんに「いつぐらいに畳は出来ますか?」と尋ねる事をお勧めします。

 

読んで頂きありがとうございました。

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