畳職人は独立しやすい?|畳職人が独立するのに必要な3つのこと

 

皆さん、こんにちは!畳製作一級技能士の樋口です。今回は、畳職人は独立しやすい?畳職人が独立するのに必要な3つのことを紹介します。

 

 

職人は独立しやすい

 

大工さんとか内装屋さんとか表具屋さんは、職人の中でも独立しやすいなんて言われていますよね。

 

その理由が大きな店舗を必要としないこと、比較的に道具が安価で手に入りやすい(大工さんが微妙ですが)ことなどが挙げられます。

 

では、畳職人は独立しやすいのでしょうか。

 

今回は、畳職人は独立しやすい?畳職人が独立するのに必要な3つのことを紹介します。

 

畳職人で独立を考えている方の参考になれば幸いです。

 

YouTube動画でも語っている内容なので、動画の方が良いという方はこちらをご覧下さい。

 

 

https://youtu.be/XjxKePFqKfM

 

修行時代なども語ったYouTube動画も投稿したので、宜しければ一緒に見ていただけたら嬉しいです。

 

畳職人は独立しやすい?

 

結論から言えば、畳職人は独立しにくいです。

 

え?同じ職人なのになんで?

 

なぜ畳職人は独立しにくいのか。その理由を説明します。

 

畳職人が独立しにくい理由

畳職人が独立しにくい理由
・設備投資にお金が掛かる
・斜陽産業
・職人の単価が叩かれている

 

設備投資にお金が掛かる

まず畳職人にはお店が必要です。だいたい八畳くらいのスペースは無いと畳を解体して張り替えて、積んでいく事は出来ません。次に機械が必要です。手縫いでも良いですが、それでは出来る枚数が限られてしまいます。もし、お客様が何十枚の仕事を下さっても「出来ない」と断る羽目になってしまいます。次に道具です。畳の小さい道具(包丁や針、こざし、ヘリ引き、まち針など)なんかは安価に手に入るので問題ありませんが、おおがねやこがね、一間定規とか半定規などは特注なので結構なお値段がします。私の見積もった初期費用だと70万〜300万弱(金額に幅があるのは都内か県外かの違いと中古の機械か新品かの違い)が必要になります。

 

斜陽産業

これからうなぎ登りで成長していく可能性を秘めている産業であれば、先ほどの初期費用は安いと思います。とは言え、畳は廃れゆく産業。斜陽産業です。お店を構えてじっとしておけば、勝手に仕事が入ってくる訳ではありません。将来性を考えると畳職人で独立するより、ある程度基盤がある畳屋さんで働く方が安定的かもしれません。

 

職人の単価が叩かれている

ゼネコンや大手ハウスメーカーは超バブリーだと言いますが、その理由は職人の単価をめちゃくちゃ叩いているからです。下請けで現場に入っている人間なら誰もが知っている事実ですが、彼らは仲介手数料を貰うために職人の単価を嫌という程叩き、料金を落としているのです。だから仕事をする度に貧乏になるという摩訶不思議な現象が建築業界で起きてしまうのです。とは言え、工務店さんの中には下請けの職人さんの事を真剣に考えて下さる親分気質な方も沢山います。全員が全員ではなく、一部のクソメーカーが!と言う話です。

 

それでも畳職人で独立したいのだ

 

畳職人が独立しにくい理由を聞いて、それでも独立したい!と言う方に畳職人が独立するのに必要な事とは何かご紹介したいと思います。

 

畳職人が独立するのに必要な3つのこと

畳職人が独立するのに必要なこと
・情熱
・お金
・人脈

 

情熱

畳職人が独立するのに必要な事は情熱です。

 

「え?情熱?そんな事?」と思われるかもしれませんが、何かしら情熱がないと畳職人として独立するのは本当に難しいです。

 

やる気が無ければ何も進展しませんし、情熱が無ければ誰も動いてくれません。

 

仕事がもらえない日が続き、お金がない事もきっとあります。

 

そんな状態でも諦めないで足を踏み出す勇気を与えてくれるのは、燃える情熱なのです。

 

私も独立したばかりの頃は、仕事がなくお金がありませんでした。

 

それでも諦めずに日々歩いて行けるのは「畳って需要ないじゃん。職人って儲からないじゃん」と投げつけられた言葉でした。

 

悔しくて悔しくて。だから強く歩いて行けるのです。

 

もし畳職人の独立を強く考えていて情熱をお持ちなら、絶対に独立した方が良いと思います。

 

お金

畳職人で独立したい場合に最も必要になるのがお金だと思います。

 

お金が無ければ何も出来ませんし、普通に暮らしていくことさえも出来ません。

 

なので、まず初期費用にどれくらい掛かるのか、一年間〜二年間にかけて掛かる費用はどれくらいか、ある程度で良いので予測を立てておくと良いと思います。

 

もちろん、予測通りにはいきませんが、予測を立てておく事で、助仕事の日当代や畳一枚の単価が出し易いです。

 

お金はめちゃくちゃ大切な事なので、独立する前に現状と独立後をキチンと把握しておく事が求められます。

 

人脈

お金は絶対に必要なこと。これは間違いありません。

 

ただ、私はお金が無くても畳職人として独立しました。

 

どうやったのか。

 

それは京都でお世話になった方々や東京の畳屋さん、東京の建築関係の方々、地域の方々が助けてくれたのです。

 

50万以上もする機械を二台も頂いたり、道具一式全部くれたり、畳の仕事を紹介してくれたり、人を紹介してくれたりなど人のお陰で独立できました。

 

確かにお金は必要です。

 

ですが、優しい方々と沢山知り会えていれば、お金が無くても独立することは出来るのです。

 

独立する前には必ず知り合いの輪を広げることをお勧めします。

 

以上、畳職人は独立しやすい?畳職人が独立するのに必要な3つのことでした。

最後に

いかがでしたか。

 

畳職人が独立するのに必要な3つのことはわかりましたか。

 

独立する際の参考になれば幸いです。

 

独立に関しては他の記事でも書いているので、もし宜しければ読んでください。

 

▼独立についてはこちら:【独立は何から始める?】職人が独立する前にやっておくべき5つのこと 

 

▼畳の開業について:どうやって仕事をもらうようになったの?|ゴミ捨てから始まった畳の起業

 

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読んでいただきありがとうございました。

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