
京都市の黄綬褒章受章店「沢辺畳店株式会社」にて長年修業を積み、東京都江戸川区で独立。 京都畳競技会にて最高賞の「京都府知事賞」を受賞。神社仏閣や茶室、屋形船から一般住宅まで、1ミリの隙間も許さない「京都仕込み」の技術で江戸川区を中心に活動中。
- 📺 メディア出演:TOKYO MX「バラいろダンディ」畳職人として出演
- 🏫 地域活動:練馬工業高校にて畳の文化・技術に関する講演会講師を担当
みなさまこんにちは。樋口畳商店の樋口です。
以前、熊本県八代市のい草農家・山本英義さんの畳表について記事を書かせていただきました。
今回は、その第二弾として、
👉 熊本県を代表するい草農家
👉 「早川猛(はやかわ たけし)さん」
についてご紹介したいと思います。
農林水産大臣賞を5回受賞したレジェンド農家

早川猛さんは、
👉 農林水産大臣賞を5回受賞
されている、畳いぐさ業界を代表する存在です。
農林水産大臣賞とは?
農林水産大臣賞は、日本の農業・畜産・伝統産業などにおいて、特に優れた技術や品質を持つ生産者に与えられる非常に権威ある賞です。
い草農家の世界でも、この賞を受賞することは簡単ではありません。
品質、栽培技術、美しさ、安定性など、さまざまな基準が評価されます。
その中で、
👉 早川猛さんは5回も受賞されています。
これは、長年にわたりトップレベルの品質を維持し続けている証でもあります。
正直、ここまで受賞されている農家さんは本当に限られています。
まさに、
👉 「い草農家のレジェンド」
と言っていい方の一人です。
樋口畳商店で使用している畳表
樋口畳商店で使用している早川さんの畳表は、
👉 「職人魂畳表プレミアム」
です。
これは、JAくまもとが認定した最高峰ブランド、
👉 「ひのさらさ」
になります。
ひのさらさとは?
「ひのさらさ」は、
👉 熊本県が10年の歳月をかけて育成した新品種
👉 「ひのみどり」
を使用した最高級畳表です。
さらに、厳しい加工基準をクリアしたものだけが「ひのさらさ」として認定されます。
名前の由来
「ひのさらさ」という名前には、
👉 絹織物の更紗(さらさ)のように
👉 なめらかで美しい畳表
という意味が込められています。
実際に見ると、この名前に納得します。
ひのみどりの特徴
ひのみどりには、従来のい草とは違う特徴があります。
- 茎が非常に細い
- 着花が非常に少ない
- 変色茎がほとんどない
- 先枯れや元白が短い
なぜここまで美しいのか
この「い草の細さ」が、とにかく凄いです。
細いことで、
👉 畳の山と谷がクッキリ出る
ため、畳表そのものに立体感が生まれます。
しかも、
👉 畳表の端まで色ムラがほとんどない
ので、空間全体の完成度が圧倒的に高くなります。
畳職人は「い草の先端」を見ています
実は、私たち畳職人は畳表を見る際、
👉 「い草の先端部分」
を確認しています。

い草は、繊維がしっかり詰まって育っていると、
👉 断面が綺麗な円柱
になります。
逆に、繊維の密度が低いものは、
👉 楕円っぽい形
になりやすいです。
さらに、先端部分を少し指で潰してみると、
👉 弾力に大きな違い
があります。
繊維が詰まった良いい草は、
👉 強い弾力があり、戻りも強い
のです。
もちろん、早川猛さんのい草は、
👉 綺麗な円柱
になっており、弾力も本当に素晴らしいです。
実際に触ると、
👉 「い草の密度が違う」
のが分かります。
艶が本当に美しい
さらに、この畳表は艶がとても綺麗です。
施工直後の美しさはもちろんですが、
👉 日焼けした後がまた素晴らしい
のです。
一般的な畳表とは違い、
👉 金色に輝くような深い色合い
へ変化していきます。
正直に言うと、
👉 「美味しそう」
と思ってしまうくらい綺麗です。
これは冗談ではなく、職人なら分かる感覚かもしれません。
値段は高い。でも、それ以上の価値がある
こちらの畳表は、
👉 表替えで30,000円を超える
高級畳表です。
決して安い材料ではありません。
しかし実際に施工すると、
- 色の美しさ
- 艶
- 存在感
- 空間の高級感
がまったく違います。
👉 「最高級の畳を使いたい」
そう考える方には、私は自信を持っておすすめできます。
熊本で実際に見学させていただきました

私が熊本研修へ行った際、
👉 京都修業時代の沢辺畳店の先輩である平田享助さんのお父様のご紹介で、早川猛さんの作業場を見学させていただきました。
「平田畳店」5代目、平田享助(ひらた きょうすけ)さんは2024年2月の第32回技能グランプリ(畳製作職種)で金賞(優勝)と厚生労働大臣賞を受賞した最高峰の技術者です。京都畳競技会でも優勝しており、私も修業時代には畳製作を教えてもらっていました。
早川さんは作業中だったため短い時間ではありましたが、
実際にお話もさせていただきました。
やはり、
👉 「職人魂」が現場からも伝わる体験でした。
お忙しいところお時間を作って頂きありがとうございました。ご紹介してくださった平田さんもお父様も本当にありがとうございました。
実際に施工した現場

私はこれまで、
- 江戸川区篠崎
- 御蔵島(伊豆諸島)
などで、実際にこの畳表を施工させていただきました。
江戸川区篠崎での施工

新調した畳をお部屋に運び入れ、一枚、また一枚と敷き詰めていくと、部屋全体のトーンが一段上がったかのような錯覚を覚えました。畳の目がこれほどまでにクッキリと、規則正しく並んでいる姿は、もはや床材というよりは「精密な工芸品」です。 お客様も、そのあまりの美しさにしばらく言葉を失っておられ、「畳ひとつで、これほどまでにお部屋の格が変わるとは思いませんでした」と、大変驚かれていました。
遥か海を越えて、御蔵島へ

また、御蔵島(みくらじま)のお客様へもお届けしました。遠方であっても、日本最高峰の品質をお届けしたいという想いは変わりません。 自然豊かな島の光が、早川さんの畳表に差し込んだ時、表面がしっとりと、それでいて力強く美しく輝く様子を見て、私自身も「本当に良いものをお届けできてよかった」と、胸が熱くなりました。島ということで湿度が非常に高い環境でしたので、2年寝かせた熟成表を使用しています。熟成表はカビが生えにくく、色が飛びにくいので島など湿度が高い環境には適しています。
お客様も、
👉 「こんな畳見たことない」
と驚かれていました。
私自身も、施工するたびに感動しています。
畳は農家さんで変わる
畳というと、職人ばかり注目されがちです。
しかし実際には、
👉 畳の美しさは、い草農家さんで大きく変わります。
どれだけ施工技術が高くても、
👉 材料そのものの品質
は本当に重要です。もちろん、他にも素晴らしい「い草」と畳表を作っている農家さんはいます。お客様には畳の技術だけでなく、農家さんの技術と想いにも目を向けていただけたらとても嬉しいです。
最後に
私は、
👉 「誰が作ったい草なのか」
をとても大切にしています。
早川猛さんのように、
長年、本気でい草と向き合ってきた農家さんがいるからこそ、私たち職人も良い仕事ができます。
樋口畳商店では、
- 国産い草
- 高級畳表
- 縁なし畳
- オーダーメイド畳
まで対応しております。
「本当に良い畳を使いたい」
そんな方は、お気軽にご相談ください。
