畳にカビが生えたら表替えできる?|江戸川区東小松川で新畳工事を行いました【施工事例】
この記事の監修・執筆者
一級畳製作技能士 樋口裕介
樋口 裕介 (ひぐち・ゆうすけ)
国家資格 一級畳製作技能士 樋口畳商店 代表

京都市にある黄綬褒章受章、現代の名工に選ばれている店「沢辺畳店株式会社」にて長年修業を積み、東京都江戸川区で独立。 京都畳競技会にて最高賞の「京都府知事賞」を受賞。神社仏閣や茶室、屋形船から一般住宅まで、1ミリの隙間も許さない「京都仕込み」の技術で江戸川区を中心に活動中。

  • 📺 メディア出演:TOKYO MX「バラいろダンディ」畳職人として出演
  • 🏫 地域活動:練馬工業高校にて畳の文化・技術に関する講演会講師を担当
一級畳製作技能士 資格証
国家資格証
京都府知事賞 優勝トロフィー
知事賞受賞
講演会の様子
講演実績

みなさま、こんにちは!東京都江戸川区の樋口畳商店、代表の樋口裕介です。

今回は江戸川区東小松川のお客様よりご依頼いただいた、新畳工事の施工事例をご紹介いたします。

現場を確認したところ、畳にはカビや汚れが広範囲に発生しており、畳床まで傷みが進行していました。

そのため今回は表替えではなく、新畳工事をご提案させていただきました。

「畳にカビが生えたら表替えできるの?」

というご質問をいただくことがありますが、今回の現場はその判断基準がよく分かる事例だと思います。


施工前の状態

今回の和室は長期間にわたり湿気や汚れの影響を受けていました。

畳には、

  • カビの発生
  • タバコによる焦げ跡
  • 汚れの浸透
  • 湿気による劣化

が確認できました。

特に窓際付近は湿気の影響が強く、畳の状態が大きく悪化していました。

一見すると「表面だけ張り替えれば使えそう」と思われるかもしれません。

しかし畳工事では表面だけでなく、内部の状態も確認する必要があります。


なぜ表替えできなかったのか?

表替えとは、既存の畳床を再利用し、畳表だけを交換する工事です。

そのため畳床が健全であることが大前提になります。

今回の現場では、

  • 畳床の腐食
  • 湿気による劣化
  • カビの浸透

が確認されました。

この状態で表替えを行ったとしても、

  • カビ臭が残る
  • 強度不足になる
  • 再発する可能性が高い

という問題が発生します。

お客様の費用負担を考えると、無理に表替えを行うより新畳にした方が結果的に長持ちすると判断しました。


畳よりも気になったのは床の状態でした

今回の現場で実は一番気になったのは畳ではありません。

床の状態です。

長年の湿気の影響なのか、床にも劣化が見られました。

畳は交換できます。

しかし床は交換できません。

畳を新しくしても床が傷んでいれば、

  • 沈み込み
  • 床鳴り
  • 強度低下

の原因になります。

今回は畳工事を優先しましたが、将来的には大工工事もご検討いただくことをおすすめしました。


なぜ古畳処分費が高くなるのか?

今回の現場では、

「古畳処分費が高いですね」

というご質問もいただきました。

実は腐った畳は通常の古畳と同じように処分できません。

通常の古畳であれば、そのまま運搬して処分できます。

しかし腐食した畳は持ち上げるだけで崩れてしまうことがあります。

トラックへ積み込む際にもボロボロと崩れ、

落ちた藁や畳表を掃除しながら回収しなければなりません。

さらにカビやシロアリ被害がある畳は、処分業者によっては受け入れを断られるケースもあります。

そのため、

  1. 畳を細かく解体する
  2. 処分用の袋へ入れる
  3. 分別して搬出する

といった追加作業が必要になることがあります。

今回の処分費用が一般的な古畳より高くなったのは、このような理由によるものです。

もちろん費用にご納得いただけない場合は、古畳処分のみ別業者へ依頼していただくことも可能です。

ただし江戸川区周辺で同じような状態の腐食した畳を処分する場合、大きな価格差は出にくいと思われます。


今回の施工内容

工事内容

  • 新畳工事 4枚
  • 半畳新畳 1枚
  • 古畳処分 4枚
  • 半畳処分 1枚

施工費用

  • 新畳 12,000円 × 4枚
  • 半畳新畳 8,400円
  • 古畳処分 4,000円 × 4枚
  • 半畳処分 2,000円

※現場状況によって費用は変動いたします。


施工後

新しい畳が入ることで、和室全体が明るく清潔な空間へ生まれ変わりました。

畳の香りも戻り、気持ちよく過ごせる和室になったと思います。

ただし、今回のように湿気が原因で傷んだ現場では、畳を新しくするだけでなく、換気や除湿も重要です。

せっかく新しい畳を入れても、湿気対策をしなければ同じ問題が再発する可能性があります。


まとめ|カビが生えた畳は表替えできないことがあります

今回の江戸川区東小松川の施工事例では、畳床まで傷みが進行していたため、表替えではなく新畳工事となりました。

畳にカビが生えているからといって、必ず新畳になるわけではありません。

しかし、

  • カビが深く浸透している
  • 畳床が腐食している
  • 強度が落ちている

このような場合は、新畳工事が必要になることがあります。

実際に見てみなければ判断できないケースも多いため、

「表替えで済むのか知りたい」
「新畳になるのか不安」

という方はお気軽にご相談ください。

一級畳製作技能士の樋口が現場を確認し、最適な方法をご提案いたします。

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