みなさんこんにちは!畳製作一級技能士の樋口です。今回は京都で仲良くなった横内純平くんのインタビュー記事になります。私と違い、とても明るく気持ちの良い青年なんで皆様も是非応援してあげてください
今回の記事は「挑戦する職人」というテーマで横内純平氏を紹介させていただきます!
”何かに挑戦する”ということは必ずリスクがつきまといます。
その時にネガティブな事を考えてしまったり、周りからの否定的な声もあって諦めてしまう人がたくさんいる中で、果敢に挑戦する職人が東京八王子市にいます。
今回は「畳屋よこうち」の代表を務める横内純平氏に話を伺いました。
※簡単なプロフィール
1994年東京八王子市生まれ。高校卒業後に京都市西京区にある洛西製畳に修行に行く。4年間の修行を終えて東京に戻り、畳職人として働きながら技術を磨く。2018年3月に八王子市元本郷町で「畳屋よこうち」を開業。
畳って感動できる仕事なんです
まずはじめに、横内くんはなんで畳業界の道を選んだの?
実は祖父が岡山で畳屋を営んでいました。ですが、祖父が亡くなってしまい葬式の時に祖父が納品した畳が本当に綺麗で感動したんです。それで畳職人になりたいと思いました。それに職人ってかっこいいと思っていましたし(笑)
祖父に憧れてたっていうのは一緒だ(笑)実際に畳業界に入ってみてどうだった?
頭と体力、技術が必要な仕事だと思いました。忙しかったし覚えることがたくさんあって4年間はあっという間に過ぎてしまうだろうなと思いました。あと、思ったより機械化が進んでいるなとも思いました。
そうだね。畳職人って手縫いのイメージだもんね。その4年間の中で一番印象的だったことってなんだった?
冗談です(笑)畳職人になって寺社に敷く紋縁を初めて知ったんですが、紋を合わせる高度な技術を初めてみた時ホントに感動しました。
畳のことを知らない人からしたら紋縁を見ないもんね。俺も畳職人になって見るようになったわ。
ですよね。で、その頃くらいから畳の良さをお客様にもっと伝えたいと思いました。
抱えたジレンマ
ありました(笑)畳産業は衰退している産業なので腕を磨いただけで食っていけるのか疑問でした。かといって腕のない職人にはなりたくなかった。
腕のない職人ってどのような職人のことを言ってんの??
畳を大量生産にして質を落としてしまうようなことです。技術を持っていたかったしそれにこだわりを持ちたかったんです。そのジレンマを抱えていました。
なるほど。その頃にはいつか起業したいとか思ってた?
思ってました。でも、独立したいと周りに打ち明けると心配の声が圧倒的に多くて・・・・悩みました。
わかる。悩む時期ってあるよね。でも、あとで凄いもったいない時間だったって後悔したよ(笑)。さっきの話に戻るけど衰退している産業だって言ったけど発展することは不可能なのかな?
僕は発展する余地はあると思っています。伝統って良い面もあれば、悪い面もある。例えば、職人かたぎなので現代のニーズにあったサービスが提供しにくいところとか。技術は良い技術を持っている畳屋さんが多いけど積極的に営業してこなかった部分も少なからずあると思うので僕はそこを頑張っていきたい。
現代のニーズにあったサービスとはどんなことを指してるのかな?
新しい風を吹かせたい!!
そしたら東京に戻ってきてからのこと教えてもらえる?
畳職人として技術を磨いていました。でも悔しい思いもして・・・・
必ずしも『技術を磨く=お金になる』とは限らない事を知り畳屋を経営していくことの難しさを知ったんです。
さっき言ってた横内くんが抱えていたジレンマはまさにそれだよね。『お金=技術』じゃないとしたら大量生産っていう選択肢もありになるよね。
いや大量生産ではなく、僕は畳業界に新しい風を吹かせたいと思っているんです。
はい。実は畳屋道場と資生堂がコラボして新しいプロジェクトを立ち上げたんですが、それを見た時に畳業界に新しい風が吹いてると感じたんです。なので僕もチャレンジしたいと思いました。
秘密多いな(笑)じゃあ話題変えて開業に至った経緯を教えてもらって良い?
僕は早く開業したかったんです。それは生涯現役で畳職人ってできないじゃないですか。それに若いうちだったら失敗してもなんとかなると思って。それで遅くより早く開業したいと思いました。
自由に仕事がしたい
じゃあ最後にこれから大切にしていきたい事を教えてもらえる?
お客様への徹底的誠意はもちろんのこと自由に仕事するということです。
例えば、お客様とのコミュニケーションです。お話しただけでも楽しんでもらえたらと思います。もちろん畳でも感動させたいですね。
そっか。それで自由に仕事するっていうのはどいうこと?
僕は自我が強いんですね(笑)あまり人の意見を受け入れられないところがあるんです。例えば技術面とか。つまり自分のこだわりを大切にしたいということです。それともう1つは畳の従来の固定概念にとらわれず自由な発想を大切にしていきたいと思いました。
自由な発想を大切にしたい。よくわかりました。今日はありがとう。
最後に
横内くんはまだ開業したばかりで、忙しい中でインタビューに応じてくれました。本当にありがとうございました。
彼の言っていた「自由を大切にしたい」という言葉は私もすごく共感できます。
単一的が良しとされ、多動的が嫌われる社会。自由などと言えば鼻で笑われることでしょう。
しかし自由は全ての根底にあるもの。例えば自由な発想もそうですし、Googleのような自由度が高い社風もそうです。
自由な社風を大切にするGoogleは世界でもトップ企業となっています。ですから自由は彼の望む新しい風を吹かせるのにとても大切なことだし、これから必要なことだと感じます。
これからも横内くんには自由の価値観を大切にして思うように進んで行って欲しいなと思いました。
横内純平君のホームページとフェイスブックもこちらからご覧いただけますのでよろしくお願いします。
▼ホームページはコチラ:https://www.tatamiyayokouchi.com/
▼Facebookはコチラ:https://www.facebook.com/junpei.yokouchi/photos
▼畳屋よこうちの口コミはコチラ:https://phkkoomde.com/tatami/tatamiyayokouti/