・一人親方のメリットとデメリットを教えて!
皆さん、こんにちは!樋口畳商店の樋口です。今回は、一人親方とは?一人親方のメリットとデメリットを紹介します。一人親方について気になる方の参考になれば幸いです。
一人親方とは?
一人親方(ひとりおやかた)とは、建設業などで労働者を雇用せずに自分自身と家族などだけで事業を行う事業主のこと。①元々は職人をまとめて仕事ができる能力をもっているという職階をしめす。しかし現代においては②労務管理上の問題として取り上げられることが多い。
一人親方とは、営業から見積もりから施工、アフター管理まで親方一人で全て請け負う事業者のこと。一人親方は建設業や林業に多い形態ですが、ウェキによれば職業ドライバー、漁業従事者、医薬品の配置販売業、廃棄物処理業、船員などにも多いようです。
①元々は職人をまとめて仕事ができる能力をもっているという職階をしめす
職人には四つの階梯があります。一番下から見習い→職人→一人親方→親方。一人親方というのは、親方から独立した状態(フリーランスに近い)のことで、まだ親方からの仕事を下請けでもらって生計を立てている段階。そこから自分で仕事をとる状況になって、職人を雇用したりすれば親方になります。
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ただし、最近は職人を雇用するよりも、信頼できる職人に外注した方が見習い&職人の教育費用も掛からないし、自分の仕事に集中できるから一人親方という選択肢を選ぶ人が増えてはいます。
余談ですが。私も一人親方の形態で仕事をしています。襖や障子、クロスなどの職人さんを雇用するより、近所の専門業者に外注してしまった方が安く上がるので、(お客様にとっても)メリットが多いからです。もちろん、畳の関係は全て私が施工しますが、今後仕事が忙しくなれば、畳職人を雇うより外注を選択肢に入れる可能性の方が高いです。
とはいえ、一人親方には問題もあります。
②労務管理上の問題として取り上げられることが多い
労務管理の点から問題になる理由は、一人親方は労働基準法上の労働者とはみなされないことにある。 労働基準法では、労働者とは「事業又は事務所に使用される者で、賃金を支払われる者をいう」(労働基準法第9条)。一人親方は誰かに使用されているわけでもないし、賃金(労働の対償として使用者が労働者に支払うすべてのもの。労働基準法第11条)を支払われているわけでもないから、労働者にはあたらない。事業主が顧客から受け取る報酬は、労働の対償ではなく、仕事の完成という結果に対して受け取っているので、同法でいう賃金にはあたらないのである。しかしながら、一人親方が従事している業務の内容は、現実には労働基準法がいうところの労働者と全く変わらないことも多い。
時には夜中の2時に畳を納品、時には17時間労働。たとえどんな働き方をしても、受け取る報酬は完成した商品の代金なので、労働に対しての賃金という考え方は一切ありません。(一部の建設業では日当もありますが)
これが意味することは、どんな働き方をしても労働基準法に適用されない(業種によっては個人事業の要素が強い業種もある。その場合は労働者扱いになる。労災関係について詳しくは、一人親方でも加入できる組合に聞いてみることをお勧めします)。ということです。
一人親方はうざい、口が悪い、気が強い、図々しいなどとよく言われますが、理由はコレなんです。仕事を請ける場合は、元請けと交渉しなければならないため、変に弱気で対応すると、とんでもなく安いお金で長時間働かされることになってしまいます。
私自身は本当に優しい人たちに恵まれたおかげで、数える程度しかひどい仕事にあったことはないですが、知り合いの話だととんでもない目にあった一人親方もいます。
あまりにも暴力的、攻撃的な一人親方はよくないですが、労働管理上仕方のない部分があることは知っておいてもらえたらと思います。
それでは一人親方のメリット、デメリットについて話をしていきます。
一人親方のメリット
・一人親方は稼げる
一人親方は自由に働ける
一人親方のメリットは自由に働けることです。職人を雇っていないだけで、事業形態は個人事業主と同じですので、元請けやお客様の要求に応える形で日程が組まれますが、職人として働くよりは融通が利きます。また、ひとつの会社に依存して仕事をするわけではないので、技術さえもっていれば新しいことにチャレンジすることもできる。そういう意味でも自由に働けるのが一人親方のメリットです。
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一人親方は稼げる
一人親方のメリットは稼げることです(稼げるというのは他企業と比べて稼げるという意味ではなくて、職人と比べて一人親方の方が稼げるという意味です)。というのも職人の場合、間に入る人が多い。仮に日当や歩合であっても結構中抜きされてしまいます。一人親方の場合は、元請け会社と直接交渉するので、交渉力次第では職人より稼ぎやすいのが一人親方です。
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一人親方のデメリット
・一人親方は信用がない
・一人親方は病気や怪我をしたら収入がゼロになる
一人親方は忙しい時は本当に忙しい
一人親方のデメリットは忙しい時は本当に忙しいことです。忙しいのは嬉しいことではあるのですが、一人親方の場合全ての業務を自分一人でやらなければならないので、忙しい時には本当に大変です。どれほど忙しいかと言えば、例えば朝起きてメールをチェックして見積もりを作成する。畳を引き上げて製造しながら、外注先の段取りと外注先からの見積書に目をとおす。畳の製造が終わったら請求書を作成。畳を納品したら請求書を送って、次の現場へ向かう。夜になったらスーツに着替えて畳の営業。帰ってきたら引き上げてきた畳を解体して、ネットでの宣伝(ブログとかYouTubeとかSNS)して、終了。こんな生活が続きます。仕事があるのはめちゃくちゃ嬉しいですが、本当に大変です。
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一人親方は信用がない
一人親方のデメリットは信用がないことです。建設業では一人親方が多いですから、一人親方でも気にしないという方もいます。とは言え、一人親方は信用できないと言って、仕事をくれない、断る会社が存在するのも事実です。事業を成長させたいのであれば、一人親方よりは職人(労働者)を雇って親方になった方がいいです。それと、信用の意味が変わりますが、クレジットカードの発行も一人親方だとできない可能性があります。もしこれからクレジットカードを作ろうと思っている方がいたら職人の時に作っておいた方がいいです。
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ちなみに、一人親方は大きな仕事を請けることができない(ゼネコンなど)と巷では言われています。これは業種によって異なると思いますが、畳業界では一人親方だから社寺の仕事を請けられない、宮内庁関係は請けられない、自治体の仕事は請けられない。という話は聞いたことがありません。色々と書類は提出しなければなりませんが、基本的には一人親方でも大丈夫だと思います。(記憶が確かかはわかりませんが、労災に入っていないと請けられない仕事があるという話は聞いたことがあります。間違っていたら訂正しますので教えてください)
一人親方は病気や怪我をしたら収入がゼロになる
一人親方のデメリットは病気や怪我をしたら収入がゼロになることです。職人の場合であれば、病気になろうが、怪我をしようが、月末になれば給料がもらえますが、一人親方の場合は病気や怪我をした瞬間、収入がゼロになります。深刻な場合には取引していた業者さんが離れてしまう可能性まであります。そのため、一人親方の人は絶対に病気にかかれないですし、怪我することはできません。日々の健康に気をつける必要があります。
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以上、一人親方とは?一人親方のメリットとデメリットでした。
最後に|まとめ
一人親方とは?
一人親方とは、労働者を雇用せず一人で事業を行う事業者のこと。
一人親方のメリットとは?
- 自由に働ける
- 稼げる
一人親方のデメリットとは?
- 忙しい
- 信用がない
- 病気や怪我をすれば収入がゼロになる
いかがでしたか。参考になったでしょうか。読んでいただきありがとうございました。