畳にカビが生えた!
どうしよう((((;゚Д゚)))))))
畳にカビが生えるとめちゃくちゃ焦りますよね:(;゙゚'ω゚'):
今回はそんな畳の上に生えたカビでお困りの方に畳のカビ取り方法とカビが発生しない為の対策をご紹介します。
記事を読んだらすぐに実践して畳の上のカビを除去してしまいましょう。
カビって何?
私はカビが嫌いです!!!
いや、畳業界にいる職人さんはみんな嫌いだと思いますが(ㆀ˘・з・˘)
カビは梅雨や台風などの高温多湿な時期に姿を現し、知らぬ間に繁殖する厄介な菌です。
カビは特にお風呂場や水場の近く、空気が通らない部屋の畳の上、タンスの下、押入れの中などに多く見られます。
中でも畳は畳表の上にカビがハッキリと現れるため、「うわーなにこのきもちわるい色((((;゚Д゚)))))))」と皆をどん引きさせます。
そんな畳の大敵であるカビとは一体何なのかを紹介していきたいと思います。
カビとは?
ウェキペディアによれば、カビとは菌類の一部の姿を指す言葉とされています。
カビの特徴は菌糸と呼ばれる糸状の細胞からなり、胞子によって増殖します。
目で確認できるカビは微生物のコロニー(集合体)であり、実際は1ミリ以下の大きさしかありません。
つまり確認できなくてもその辺に飛びまくっている可能性は十分にあります。
文部科学省によればカビは80,000種以上も確認されており、今後さらに種類が増える可能性があるとのこと。
数多く存在するカビの中でも有名なのが、ペニシリンかと思います。
「奇跡の発見」「20世紀最大の発見」などと言われ、世界中の人の命を救った抗生物質です。
もし、ペニシリンが発見されていなければ我々人間の寿命はもっと短かったはず。
カビは人類の敵!厄介もの!扱いされたまま時代が進んでいたら、私たちは今生きていなかったかもしれませんね。
こればかりはカビに感謝です。
カビの種類
そこで有名なカビを五種ご紹介します。
黒カビ、赤カビ、青カビ、コウジカビ、アズキイロカビ、白カビです。
黒カビ
黒カビは結露の発生しやすい場所に現れる、その辺にありふれているカビです。主にお風呂場、台所、カーテン、窓、エアコンなどです。
喘息やアレルギー原因になると言われています。
赤カビ
台所の水回りに現れるピンク色のカビです。高温多湿な場所に現れ、主に台所、お風呂場(特にシャンプーケースの裏、ノズルの裏など)です。
ピンク色で気持ち悪いですが、人体にそこまで大きな影響はありません。ですが、発見した時には除去しましょう。
青カビ
青カビはチーズなどに用いられるカビの仲間です。主に「ブルーチーズ」や「ゴルゴンゾーラ」など。ただパンに発生した青カビは毒性があり食べれないので注意。
先ほど紹介した世界で初めての抗生物質であるペニシリンもこの種から発見されました。
コウジカビ
コウジカビは麹を作る際に使われる菌のことで、一部は発酵食品などに用いられています。主に醤油、味噌、日本酒などです。
酵素が多く含まれている為、健康面をサポートしてくれるカビでもあります。
アズキイロカビ
アズキイロカビは糖度の高い食品に発 生しやすいカビです。主にチョコレート、カステラ、羊羹、干し柿などによく生えます。乾燥を好むタイプのカビで、畳にも付着していることがあります。
アズキイロカビに毒性はないと言われています。
白カビ
白カビは家中のいたるところに発生するカビです。一番馴染みがあるというと嫌な気持ちになりますが、主に畳や押入れ、靴箱、食品など幅広く発生します。
アレルギーの原因になるのはもちろん、物を痛めてしまうので早めの除去をオススメします。
カビの種類がわかったところで、では畳のカビを取り除く方法をご紹介します。
畳にカビが生えたらどうすればいいの?
それでは畳のカビを取り除く方法をご紹介します。
と、その前に!カビの除去には必ずマスク着用をお願いします。
カビは少しこするだけで空中に舞ってしまいます。
マスクを着用するのは舞ったカビが身体の中に入るのを防ぐ為です。
またリビングと隣接する和室は襖を閉めてリビングまでカビが飛ぶのを防ぎましょう。
室内を乾燥
畳にカビが生えているということは湿気がたまった状態が長く続いていることになります。
まずは除湿器を使って和室の湿気を取ることです。
除湿器がない御宅はエアコンのドライ機能で構いません。和室にエアコンが無い御宅は、晴れた日に窓を全開にして十分に乾燥させてください。
畳の目に沿ってブラッシング
次に畳の目に沿ってブラッシングしていきます。
ブラシで擦ったらカビが舞うよ!!!と言われる方が必ずいらっしゃいますが、カビは表面上だけでなくい草の隙間に胞子を残しています。
ブラシでかき出さなければ何回もカビが生えてしまいます。
それに部屋を乾燥させたのは多少カビの胞子が舞っても影響が出ないようにする為です。
だからといって強く掻き出せばいいわけではありません。あまりに強くカビを掻き出すと畳が痛んでしまいます。
畳の目に沿って、優しくブラッシングしてください。
使用するブラシですが、堅めのブラシより畳が傷つく恐れを考慮して柔らかめのブラシがおすすめです。
タワシでも良い?とよく聞かれますが、棕櫚は結構堅いのであまりおすすめはできませんが、タワシしか無い場合は丁寧に優しく作業してください。
雑巾で乾拭き
次に雑巾で乾拭きをします。
こちらも先ほどのブラッシング同様、強く雑巾がけをする必要はありません。
優しく雑巾がけをしてもらえれば十分にカビは除去できます。
当然のことですが、雑巾に水分は含ませないで下さい。あくまで乾拭きでお願いします。
現在、畳は湿気を吸い過ぎてしまっている状態にあります。
そこに水分を含んだ雑巾で水拭きをしたらカビが発生する環境を整備することになってしまいます。
したがって除去してから当分の間は水拭きを控えましょう。
防カビスプレー
乾拭きを終えたら最後に防カビスプレーを噴射しましょう。
カビはしつこい!
一回除去しても再度同じところに生えてくることもあります。
そこで防カビスプレーを吹きかけましょう。
「でもどんな防カビスプレーを買えばいいかわからない」そんな方にオススメの防カビスプレーをご紹介します。
なぜ数ある防カビスプレーの中からバリアセラを選んだかと言うと、畳に使っても変色しない、防カビスプレーの匂いが気にならないの二点です。
探せばもっと強力な防カビスプレーはいくらでもあると思いますが、人にもペットにも畳にも優しい防カビスプレーは数少ないです。
このスプレーが使用できる場所は畳の上はもちろんのこと、押入れ、クローゼット、ペットエリア、冷蔵庫まで幅広く使えます。
安全性に関しては公的機関で証明されている安全な防カビスプレーなのです。
畳と人とペットのことを考えたら、バリアセラ防カビスプレーをオススメします。
購入者の声
2021年現在、こちらのバリアセラ防カビスプレーは在庫切れとなり、販売が停止されています。代わりにおすすめの防カビスプレーを紹介します。
カビ取り カビ防止 防カビ剤 防カビ侍 水性タイプ 350ml 部屋の壁紙 木材 畳 布団 カーペット 押入れ 本棚 クローゼット マットレス エアコンのカビ対策に 価格:1,980円 |
参考にしてみてください。
カビ処理後、畳に満遍なく防虫スプレーを拭いてください。
ただ、畳は天然の素材ですので吹きかけ過ぎると色が変色してしまったり、シミになってしまうこともあるので、軽く吹きかけましょう。
以上が畳のカビを取り除く方法になりますが、文字だけではわかりにくいという方にYouTube動画を拾ってきました。
一緒にご覧ください。
和室のカビ予防と対策
これまで、カビとは何か?畳のカビを取り除く方法をご紹介してきましたが、一番良いのはカビが生えないことです。
畳からなぜカビが生えるのか?カビが発生する環境とはどんな環境なのか?をご紹介します。
なぜ畳は、カビが生えるのか
みなさん。なぜ畳にカビが生えるかわかりますか?
そうです!畳は農産物であり自然物だからです。
畳は室内の湿度を調整してくれる機能をもっています。お金のかからない空気清浄器みたいなものです。
本物の空気清浄器であれば吸った湿気の分だけタンクに水が貯まるので、その水を捨てればいいだけ。
畳はそうはいきません。
適切な湿度を保つことが出来なければ畳は湿気をドンドン吸ってしまいます。
その結果カビが生えてしまうのです。
では、どうすればカビが生えずに済むのでしょう。
方法は3つあります。
②なるべく和室に物を置かない、敷物を敷かない
③畳表を和紙か化学表に張り替える
①よく換気する
畳は湿気をよく吸ってしまう。それなら換気をすれば良いだけ。換気をしてお部屋を乾燥させれば畳に含まれた水分が飛んでカビの発生を抑える。よく晴れた日は窓を全開にして和室に空気を通しましょう。
しかし梅雨の時期、台風の時期はそれだけでは不十分。できれば除湿器、無い場合はエアコンのドライ機能を活用して湿気を取りましょう。
②なるべく和室に物を置かない、敷物を敷かない
湿度の高い和室には、なるべく物を置かないようにしましょう。大きな物やタンスを置くと、その下や後ろ側に空気が通らなくなって湿気が溜まってしまいます。
カーペットや絨毯などの敷物も畳の上に敷くのはやめましょう。畳が吸い込んだ湿気を放出しにくくなってしまいます。
③畳表を和紙か化学表に張り替える
水場が近く、換気しても湿気が篭る和室の畳は和紙か化学表に張り替えましょう。和紙や化学表は天然い草に比べて防水性、防カビ性に優れています。多少の湿気でカビが生えることはありません。
しかし、デメリットもあります。天然い草と違い匂いもありませんし、呼吸もしません。何より施工料金が高いです。気になる方は畳の値段について記事を書いたのでご覧ください。
▼畳の値段についてはこちら:畳の値段ってどれくらい?|畳製作一級技能士が教える一般的な相場
カビが発生する環境とは?
最後に畳(和室)だけではなく広い範囲でカビが発生する環境とはどんな環境かを説明したいと思います。
カビが発生する環境とは湿度が高く、気温が高く、カビの栄養分が多いとカビが発生します。
カビの栄養分とは身体の垢や汚れのこと。
お風呂場にカビが繁殖しやすいのはこれらの条件が整いやすいからと言われています。
まずは湿気を取り除くことからはじめましょう。
次に汚れです。
梅雨の時期や台風の時期は掃除の回数を増やしてカビの発生を押さえましょう。
最近は塩素系の置くだけ防止剤とかバイオカビ防止剤などが市販されていますので合わせて使っていただけたら良いと思います。
最後に
いかがだったでしょう。
少しはカビについて理解が深まったでしょうか。
梅雨の時期と台風の時期のカビ対策に役立てたら幸いです。
畳の仕事をしてきて何度もカビ取りをしてきました。特に京都は盆地な為、湿気が溜まりやすい土地でした。
カビ生えたんやけど!なんでなん!!!o(`ω´ )o
凄い怒られた経験もあります。
お気持ちは分かるので、こちら側も苦しい気持ちになります。
技術的に解決できる問題なら楽ですが、自然が起こす科学的なものに対処するのは難しい。
言い訳ではありませんが、素直な気持ちです。
我々も一層努力するので、お客様もカビが生えない環境づくりを推進してもらいたいと願っています。
読んでいただいてありがとうございました。