中国産の畳替えは絶対にやめた方がいい?【畳職人が本音で言います】

 

みなさん、こんにちは!畳製作一級技能士の樋口です。今回は中国産の畳替えは絶対にやめた方がいい?【畳職人が本音で言います】という話です。

 

 

中国産の畳なんて絶対にやめた方がいい?

 

巷でよく聞く「中国産の畳はやめた方がいい」という意見。

 

畳職人はどう思っているのだろう・・・・

 

畳屋は売り上げを気にしている大人の事情がありますが、畳職人が本音で言えばどうなのか。

 

気になりますよね。

 

そこで今回は、中国産の畳替えは絶対にやめた方がいいのか?という問いに畳職人が本音で答えます。

 

中国産の畳替えを考えている方の参考になれば嬉しいです。

中国産の畳替えは絶対にやめた方がいい?【畳職人が本音で言います】

 

結論から先に言います。

 

中国産の畳替えはやめた方がいい!

というわけではありません。

 

むしろ現場によっては中国産の畳替えをおすすめする場合もあります。

 

え??中国産の畳替えをおすすめするの?日本人なら国産をおすすめしろよ!

では、どのような場合であれば、中国産の畳替えをおすすめするのか。紹介します。

中国産の畳替えをおすすめする場所

 

例えば、Aさんの話。

 

今、私はマンションに住んでいます。仕事の都合もあって後5〜8年くらいで、このマンションを引っ越そうと考えています。だけど・・・。部屋の畳はボロボロ。靴下にイ草が付いてくる始末です。そこで畳替えを決意しました。畳屋さんに電話して見積もりに来てもらい、私の事情を説明しました。でも、畳屋さんからは「国産がおすすめですよ!」と言われました。良い人そうな方だから本当におすすめなのかもしれないですが・・・・。どうなのでしょう。

 

なんか気分的に嫌ですよね。

 

畳屋さんも悪意があって国産を勧めているわけではないのかもしれませんが、お客様が望んでいるのは後5〜8年使える程度の畳です。

 

料金の高い国産の畳は別に必要としていないわけで、それなのに国産を勧めるのは自分の勝手でビジネスをしている気がしてなりません。

 

こういった場合には、お客様もハッキリと「安いものでいい(中国産の畳表)」で仰ることをおすすめします。

 

▼関連記事:【2021年】畳のプロがおすすめする失敗しない畳業者の選び方

 

 

続いて、Bさんの話

 

ウチには和室が二間あります。部屋の一つは家族団欒のリビングとして使っています。使用頻度も多いことから国産の畳で丈夫なものにしようと思っています。もう一つの部屋はタンスが置いてあって殆ど使わない物置部屋です。日も当たらないので急激な色の変化もないですし、ほとんど誰も入りません。なので安いのにしようかと考えています。

 

物置部屋としてしか利用しないのであれば、中国産の畳で十分だと私は思います。

 

実は中国産の畳にもランクはあります。

 

マンション、借家用の物凄く安いものもあれば、6000円ぐらいの値段でそこそこな畳もあります。このような場合には、お客様も中国産の畳をお願いしてみるべきですし、畳屋さんもそれに応えるべきですね。

 

お二人の話を聞いていて思ったのは、やっぱり大切なのはお客様が望んでいることに誠実に答えられるかどうか。だと私は思います。国産は確かに良いものだし、沢山の人に勧めたい。でも、商売はお客様あっての商売です。自分たちの都合で商いをすることはよくないと私は思います。

 

では続いて、逆に中国産の畳替えをやめた方がいい場所を紹介します。

中国産の畳替えは絶対にやめた方がいい場所

中国産の畳替えは絶対にやめた方がいい一番の場所は、リビングや寝室などのよく使う部屋です。中国産と国産の最大の違いは、繊維の数。つまり耐久性です。

 

 

画像を見てもらえればわかりますが、中がスカスカですよね。国産藺草というのはそれだけ農家さんが丹精込めて作ってくれているのです。

 

国産い草を使って畳替えすればきっと長持ちします。中国産の畳替えを否定はしませんが、よく使う部屋などに中国産の畳を使うのはおすすめできません。

 

次に中国産の畳替えがおすすめできない場所は、客間です。中国産の畳替えは畳がボロボロになりやすい。い草がボロボロ取れてきて、お客様の靴下にくっ付いたら大変迷惑ですよね。

 

ですので、客間はなるべく国産で畳替えするようにしましょう。

 

最後。中国産の畳替えがおすすめできない部屋というわけではありませんが、お茶室は中国産ではなく、国産で畳替えをしてほしいなと個人的には思います。

 

最近では、教えに縛られないスタイルの茶道も増えてきました。時代に適応して簡素化するのも悪いことではないし、こんなご時世ですから理解できます。

 

とはいえ、日本文化である茶道。お茶室が中国産の畳というのは、畳職人として悲しい。予算の都合もあるでしょうから強くは言えませんが、できればお茶室は国産の畳を使ってもらいたく思います。

 

以上、中国産の畳替えは絶対にやめた方がいい?【畳職人が本音で言います】でした。

 

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▼関連記事:畳って何年で張り替えたら良いの?|畳の張り替え時期について 

 

最後に

 

いかがだったでしょう。

 

中国産の畳替えの際の参考になりましたか。

 

少しでも参考になれば幸いです。

 

昔から適材適所という言葉がありますね。

 

中国産の畳にも適した場所はあるし、国産の畳にも適した場所はあります。

 

お互い適している場所に使うことが本当の意味でウィンウィンなのかもしれません。

 

読んでいただきありがとうございました。

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