【助言】川を上り、海を渡れ?|問題を解決する為の3つの思考法

 

こんにちは!

 

畳職人の樋口です。

 

皆さんが現在、直面している問題は何ですか?また、どのような方法で問題を解決しますか?

 

例えば、偉人の考え方や過去に起こった出来事を参考にしたら解決できる問題かもしれません。

 

この記事では、日本社会で活躍する人や世界、過去に起こった出来事を掲載して皆さんの問題解決に役立てれば幸いです。

川を上り、海を渡れ

 

何か問題がおきて、どうすればいいかわからなくなった時、一番最初にこの言葉を思い出してほしい。

 

この言葉の意味は、川を上るというのは歴史を遡るということ。何か問題があった時は同じような問題が過去になかったか調べ解決の糸口にする。

 

海を渡れは、海外に目を向けて同じような問題が起こっていないか、どう対応しているかを調べて問題に対処するということ。
この言葉は小泉政権下で郵政民営化担当大臣等を歴任し「郵政民営化」を実現した竹中平蔵氏の言葉です。竹中平蔵氏というと「格差を広げた張本人」としてアンチも非常に多いのですが、強者の論理なだけで合理的かつ世界を良く知る人だと私は思います。

 

竹中平蔵氏については、おいておくとして、竹中平蔵氏の「川を上り、海を渡れ」という言葉は私自身も問題に突き当たった時に、一番参考にしている言葉です。

 

 

皆さんとは直接関係無い話になるのですが、今私たち畳職人もたくさんの問題を抱えていて、問題解決の為に日々試行錯誤しています。

 

その時に参考にしたのが竹中平蔵氏のこの言葉でした。職人の歴史を調べ、世界に似た事例がないか調べた結果、解決できそうなアイデアが浮かびました。

 

現状はまだまだですが、何より問題を理解して解決する糸口を発見できたのは、「川を上り、海を渡れ」の言葉のおかげでした。

 

「失敗の本質」から学ぶ

 

川を上る(歴史)から学ぶ上で一例紹介したいと思います。

 

最近何かと話題の小池百合子東京都知事の愛読書としても知られる名著「失敗の本質」。

 

この「失敗の本質」は約70年前の日本軍の組織的敗因を分析したことが書かれているのですが、東日本大震災があった時には「失敗の本質」から「組織運営」の部分が引用され政府批判がされていました。

 

硬直した上層部組織、顔色で察してもらいたかったと言う牟田口司令官、環境の変化に対応できずにいる軍トップ、現場の声を聞かない上層部、不確実性のリスクに対しての危機管理能力などなど。

 

それは「失敗の本質」で書かれている「インパール作戦」や「ガダルカナルでの戦い」の指導者の失敗が当時の政治指導者とリンクする部分があるために引用されたのだと思います。

 

つまり、「失敗の本質」から言えるように、大きな問題であれば過去に似たような事象が起きていて、それは歴史を調べることで解決できる問題かもしれないということです。

 

シンガポールから学ぶ「経済発展」

 

シンガポールの建国の歴史は、マレーシアから独立(追放されるようなカタチで)することから始まります。

 

シンガポールは小さな島国で資源もない、水だってマレーシアから買わなければいけない、そんな状況から絶望感を感じ、当時のリー・クアンユー初代首相は独立宣言の時に涙を流してしまいます。

 

それから約50年経ちシンガポールは、アジア四小龍の1角と呼ばれ、1人あたりのGDPが世界3位という急激な成長を成し遂げました。

 

なぜシンガポールは資源も水もない困難な状況でこれだけ発展できたのか。

 

その理由の1つが未来に投資し続けていることだと思います。

 

資源もない水もない困難な状況だったからこそ、世界中から富裕層、実業家を呼び込むためにインフラを整備して人が集まる環境を整えました。

 

またシンガポール政府はシンガポールの未来を考える為に「Future Group(フューチャーグループ)」を作りました。この部署は未来のことだけを考えるという特殊な部署でシンガポールの発展を支えています。

 

そして、未来に投資し続けた結果、シンガポールは海から水を作るという世界でも先進的な技術で先導する国になったのです。

 

日本も過去ばかりを見てないで未来を見て欲しいと一国民として願います。

仮説検証

 

 

「仮説検証」とは、何か問題が起きた時に解決するための仮説をたて、データを集めて検証していくという方法です。俗に学問の世界でよく使われる言葉ですが、一般的な問題にも応用可能だと思います。

 

それと同時に、覚えておいて欲しいことがあります。

 

仮説が外れることなんて よくあることです。 失敗するからこそ 「なぜ」という 疑問が生まれる。 その原因を探って 再チャレンジすることで 新しい扉が開くんです。 失敗しなければ 成功は手に入らない と断言してもいい。

医学者 山中伸弥教授

 

私が言うのは烏滸がましいですが、仮説が外れたからといって諦めないで頑張ってほしいです。

 

仮説検証で新しい発見

仮説検証によって新しい発見をした一例を紹介したいと思います。

 

オーストラリアの医師ロビン・ウォレン氏と研修医バリー・マーシャル氏はある細菌を発見しました。この細菌は強酸性の胃の中で生息していて一体どんな細菌なのかまだわかっていませんでした。

 

ウォレンとマーシャルは胃の中に生息するこの細菌が何なのか突き止めようと胃の不調で診察に来た患者を調べました。驚くことに13人中13人が胃の中に同じ細菌が生息していたのです。

 

そこでウォレン氏とマーシャル氏はある仮説をたてます。

 

この細菌が潰瘍(かいよう)を引き起こしているのではないか?

 

まず、培養したこの細菌をラットと豚に注入して検証してみます。

 

結果、潰瘍はできずに失敗に終わります。

 

マーシャル氏は諦められず人体実験を行います。

 

実験体はマーシャル本人、共に研究していたウォレン氏にも言わず細菌を自分に注入します。

 

すると10日後に激しい嘔吐と共に胃の中に大量の細菌が繁殖していることがわかります。

 

マーシャル氏は自分の体を実験体に使うことで仮説を検証し「謎の細菌の正体」を解き明かしました。

 

その後の2人の研究で、この細菌は胃潰瘍はもちろんのこと胃ガンの原因でもあることがわかり多大な功績が認められて2人にはノーベル賞が送られます。

 

この細菌の名前はヘリコバクター・ピロリ通称『ピロリ菌

 

このことからわかる通り、ピロリ菌は繰り返し行われた仮説検証によって発見することが出来たのです。

微調整の反復

 

今まで問題解決プロセスを紹介してきましたが、実際の多くの問題は、解決しにくい問題です。

 

問題の多くは人間の私利私欲が絡んでいること。人間の感情が問題をややこしくしているケースがほとんどだからです。

 

 

解決方法を提言しても聞いてもらえない、無視される、最悪干されることまであります。そう。彼らにとっては問題ではなく利権なのです。

 

全国にあるシャッター商店街、相撲協会、地球温暖化、問題をあげたらキリがありません。

 

で、そんな問題をどうやって解決するか。

 

 

トラビス・カラニックに学ぶ

 

Uber's plan to get more people into fewer cars | Travis Kalanick

 

ウーバーテクノロジーズ共同創業者で元CEOのトラビス・カラニック氏は倫理観の無い無慈悲な男として有名です。キレやすくタクシー運転手に対して暴言を吐いたことでCEOを追われる立場になりました。

 

結果CEOをやめさせられ取締役についていますが、未だウーバーの権力はトラビス・カラニック氏が握っています。

 

そんなトラビス・カラニック氏の人柄はおいておくとして、彼の問題を解決するまでのプロセス(過程)は勉強になる事ばかりなので一例紹介したいと思います。

 

トラビス・カラニック氏がまだCEOだった頃「ジャムセッション」と呼ばれるミーティング(ウーバーテクノロジーにとって重要なプロセス)にて緊張感ある話し合いを行なっていました。

 

それはユーザーにとってちょっとしたデザインの変更にしか思えないような微調整。

 

しかし、サービス全般に大きな影響を及ぼすものだとし、トラビス・カラニック氏は机の上に並べられた図表を吟味すると共に、変更がどんな影響を及ぼすのか自分のスマホでチェックしながら議論を進めた。

 

この微調整の反復を繰り返す「ジャムセッション」こそ問題をアイデアに変え、アイデアを商品に変え、その商品を評価に変えてきた一連のプロセスになります。

参考資料 フォーブス4月号

 

いきなり問題を解決しようと考えずに微調整の反復を繰り返すこと。これが今解決が難しいとされる人間の利権が絡んだ問題の解決への突破口が開かれるのではないかと思います。

最後に

いかがだったでしょう。

 

問題解決の何かの糸口にでもなれたら幸いなことです。

 

最後に一言だけ。この記事をご覧いただいてお気づきかと思いますが、竹中平蔵氏、小池百合子氏、トラビス・カラニック氏3人とも世間一般的には超嫌われ者です。

 

この3人の名前出しただけで化学反応を起こすようなアンチがたくさんいます。

 

しかし、3人のことを調べれば、調べるほど、魅力的で勉強になることがたくさんあります。「私が無知だから」ということもあるでしょうが、「嫌いだから」「意見が違うから」学ぶことが1つもない!議論に値しない!と唱える人はよくないことだと思います。

 

 

読んでいただきありがとうございました。

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