
最近、企業やサービスから個人情報が流出したというニュースを目にする機会が増えています。
名前、住所、電話番号、メールアドレス。
どれも大切な個人情報です。
特に私たち畳屋は、お客様のご自宅へ直接伺う仕事です。
採寸や施工を行うためには、お客様のお名前やご住所、電話番号などをお預かりする必要があります。
だからこそ、個人情報の取り扱いについても、きちんとお伝えしておきたいと思いました。
樋口畳商店では、お客様の住所や電話番号などを、基本的に昔ながらの手書きのノートで管理しています。
パソコンやスマートフォンに顧客名簿を作成したり、オンラインの顧客管理システムを利用して情報を蓄積したりすることはしていません。
便利な時代に、ずいぶん原始的な方法だと思われるかもしれません。
しかし、これが樋口畳商店の管理方法です。
今回は、当店がお客様の個人情報をどのように取り扱い、なぜ手書きでの管理を続けているのかについてお話しします。
1. お客様の情報は、手書きのノートで管理しています
樋口畳商店では、畳工事に必要なお客様の情報をノートに手書きで記録しています。
お客様のお名前、ご住所、電話番号、施工に必要な内容などです。
今の時代であれば、顧客管理ソフトやクラウドサービスを利用して、これらの情報を簡単にデジタル化できます。
しかし、当店ではそのような方法を採用していません。
お客様の情報を一覧にしたデジタルの顧客名簿は作成していません。
必要な情報を紙に記録し、必要な仕事のために使用する。
非常にシンプルな方法です。
もちろん、紙で管理しているからといって、それだけで安全になるわけではありません。
手書きのノートについても、施錠された場所で保管しています。
保管場所は私以外が立ち入らない部屋です。
防犯上、これ以上の具体的な管理方法は公開しませんが、紙に記録した情報についても責任を持って取り扱っています。
2. お客様の電話番号を名前付きで登録していません
当店では、お客様との連絡に電話を使用しています。
ただし、スマートフォンの連絡先に、お客様のお名前と電話番号を登録して顧客名簿のように管理することはしていません。
電話の着信履歴など、一時的に情報が残ることはありますが、当店では後から消える運用にしています。
電話番号を登録しておけば、次回のお問い合わせの際に便利かもしれません。
それでも私は、お客様の個人情報を必要以上に蓄積しない方法を選んでいます。
なお、電話の通信履歴などは通信事業者側で取り扱われる場合があり、当店の管理とは別になります。
3. LINE・メール・Googleフォームも利用しています
樋口畳商店では、お客様が問い合わせやすいように、複数の連絡方法をご用意しています。
電話のほか、LINE、メール、Googleお問い合わせフォームです。
畳の写真を送っていただいたり、お見積もりについてご相談いただいたりする際には、非常に便利です。
ただし、これらはインターネットを利用するサービスです。
送信されたお名前やメールアドレス、メッセージなどは、各サービスのシステムを経由し、サービスの仕組みや設定によって保存される場合があります。
そのため、当店では「お客様の個人情報がインターネット上に一切存在しない」とは説明していません。
一方で、こうしたお問い合わせでいただいた情報を、当店独自のオンライン顧客管理システムへ登録し、顧客名簿として蓄積することはしていません。
電話・LINE・メールの情報についても、必要以上に保存しない運用にしています。
お問い合わせの利便性と、個人情報を必要以上に蓄積しないこと。
その両方を大切にしています。
4. なぜ、便利なデジタル管理ではなく手書きなのか?
今は、さまざまな仕事をスマートフォン一台で管理できる時代です。
お客様の住所、電話番号、施工履歴などを保存しておけば、いつでも簡単に確認できます。
確かに便利だと思います。
しかし、便利だからといって、すべての情報をデジタル化する必要があるのでしょうか。
私は、必ずしもそうではないと思っています。
樋口畳商店は、畳を製作し、お客様のお宅に納めることが仕事です。
必要な情報を確認し、採寸し、畳を製作し、施工する。
そのために必要な範囲で個人情報をお預かりすればよいと考えています。
保存できるから保存するのではなく、必要な情報を必要な範囲で取り扱う。
これが私の考え方です。
デジタル管理にも利点はありますし、適切に管理されたデジタルシステムが危険だというわけではありません。
ただ、樋口畳商店では、現在の仕事のやり方に合った手書きでの管理を選んでいます。
5. 紙の管理にもリスクはあります
ここは誤解のないようにお伝えしたいと思います。
「紙だから絶対に安全」
「デジタルだから危険」
ということではありません。
紙のノートには、紛失や盗難、第三者による閲覧といったリスクがあります。
一方、デジタル情報にも、不正アクセスや誤送信など、注意すべき点があります。
どちらの方法でも、適切に管理することが重要です。
当店では、紙の記録を施錠された場所で保管し、第三者が容易に閲覧できないようにしています。
また、オンラインの顧客名簿を作らないことで、当店が保有するデジタルの顧客情報を必要以上に増やさないようにしています。
絶対に安全だと宣言するのではなく、自分たちが管理できる範囲を考え、責任を持って取り扱う。
その姿勢を大切にしています。
6. 個人情報は、畳工事に必要な目的で使用します
樋口畳商店では、お客様からお預かりした情報を、主に次の目的で使用しています。
- 畳工事に関するお問い合わせやお見積もりへの対応
- 採寸・施工のための訪問や日程調整
- ご注文内容や施工内容の確認
- お支払いなど、工事に伴う事務手続き
- 工事後のお問い合わせやご相談への対応
お客様からお預かりした情報を、畳工事と無関係な目的で利用したり、顧客名簿として販売したりすることはありません。
また、施工事例をブログに掲載する場合にも、お客様の氏名や詳細な住所を無断で公開することはありません。
施工事例で地域名をご紹介する場合も、個人のお宅が特定されないよう配慮することを大切にしています。
7. 畳屋は、お客様の生活空間に入らせていただく仕事です
私は京都で約6年間、畳職人として修業し、2016年に一級畳製作技能士の資格を取得しました。
その後、東京都江戸川区で樋口畳商店を開業しました。
畳屋の仕事は、単に畳を製作して販売するだけではありません。
お客様のご自宅に伺い、お部屋の寸法を測り、畳の状態を確認し、施工します。
場合によっては、家具を移動したり、お部屋の状況についてご相談を受けたりすることもあります。
つまり、お客様の大切な生活空間に入らせていただく仕事です。
そのような仕事だからこそ、技術と同じくらい信頼関係が重要だと思っています。
畳の寸法を正確に測ること。
隙間なく丁寧に納めること。
料金や材料についてきちんと説明すること。
そして、お預かりした個人情報を大切に扱うこと。
どれも、お客様に安心して仕事を任せていただくために必要なことです。
8. 樋口畳商店が大切にしていること
私たちの仕事は、時代とともに変化しています。
畳の材料も、施工方法も、お客様との連絡手段も変わってきました。
以前は電話が中心でしたが、現在ではLINEやメール、Googleフォームからもお問い合わせをいただいています。
新しい仕組みが便利であれば、仕事にも取り入れていきたいと思っています。
しかし、便利さと個人情報の管理は、分けて考える必要があると思います。
お客様が連絡しやすい環境は整える。
その一方で、お客様の情報を必要以上に保存しない。
樋口畳商店では、この考え方を大切にしています。
まとめ|お客様の情報も、畳と同じように大切に扱いたい
樋口畳商店では、お客様の個人情報を基本的に手書きのノートで管理しています。
オンラインの顧客管理システムを利用したり、パソコンやスマートフォンに顧客名簿を作成したりすることはしていません。
紙の記録は施錠された場所で保管しています。
一方で、電話・LINE・メール・Googleフォームなど、お客様との連絡には便利なサービスも利用しています。
それぞれの通信サービスでは情報が保存される場合もあるため、すべての個人情報が完全にオフラインにあるわけではありません。
その点も含めて、正直にお伝えしたいと思っています。
私は、個人情報の管理について「絶対に安全です」と軽々しく言うつもりはありません。
ただ、お客様からお預かりした情報を必要以上に蓄積せず、責任を持って大切に取り扱う。
これからも、その姿勢は変えずにいたいと思っています。
樋口畳商店は、東京都江戸川区の小さな畳屋です。
大企業のような立派なシステムがあるわけではありません。
それでも、畳の製作技術だけでなく、お客様との約束や信頼を大切にする店でありたいと思っています。
畳についてのお困りごとがありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
一級畳製作技能士・樋口畳商店
