皆さん、こんにちは!樋口畳商店の樋口です。今回は、畳の色が変わるのが早いんだけど!そんな方には熟成表がおすすめ!という内容の記事です。
畳の色が変わるのが早いのが心配な方の参考になれば幸いです。
畳の色が変わるのが早いんだけど!
まず畳の色が変わるのが早い理由から説明します。これは新草を使っているからです。新草とは11月中旬ぐらいに出回り始める今年収穫されたい草のことです。新草はそれゆえに色が青々しくとても濃い色をしています。
ただ、新草にはデメリットがあります。それは、い草が湿度調整になれていない為にカビが生えやすいこと、そして畳の色が変わるのが早いことです。
詳しいことは学者に聞いてほしいですが。新草の場合、紫外線による影響をもろに受けてしまい色が変わる速度が早くなってしまうそうです。
畳の色が変わるのが早いんだけど!という方はおそらく新草を使った畳を納品したのではないかと思います。ちなみに新草は個人的に嫌いじゃないです。嫌いじゃないんですけど、やっぱり新草が出回り始めて半年ぐらい経ってから使う方がいいかなと私は思っています。
他の畳屋によっては新草を使う畳屋さんもいます。別に悪いわけではないので、そこは誤解しないようにお願いします。
畳の色が変わるのを遅くしたい場合は染土をすべて取らない
使用頻度が多い部屋は難しいですが、あまり使っていないお部屋なら染土を取らないことで畳の色が変わるのを遅くすることはできます。
染土とは畳表についている天然の土を配合して作られた日焼け止めで、全ての畳表に付着しています。基本はお客様宅への納品前にブラッシング&乾拭きでほとんど染土は取ってしまうのですが、使わない部屋でよく陽が当たる部屋なら染土を取らない方が個人的にはおすすめです。
ちなみに染土とる、とらないは見積もり段階で言った方がいいです。基本的には全て取ってしまうので、言うのが遅くなると取られてしまっている可能性があります。注意してください。
畳の色が変わるのを遅くしたい方におすすめなのは熟成表
畳の色が変わるのが早いんだけど!という方には熟成表がおすすめです。熟成表とは一年半から二年程度暗闇の倉庫で除湿させながら寝かせた畳表のこと。カビの発生が少なくなり、縦糸が馴染むので摩擦による耐久性もあがります。
また、色の変化が均一になり焼けても美しい黄金色になるのが特徴です。
熟成表には明確な定義はなく2年以上寝かせた畳表も熟成表と呼んでいる方もいます。そこは畳屋との考え方の違いであり、どちらかが悪いわけではありません。ただ、お客様側に立って考えると2年前に収穫されたい草を使うのはちょっと嫌な気持ちになりますよね。熟成表のことを知っていて選んでくださったのならいいのですが、知らない方からすれば「寝かせる?って売れ残りの古ござでしょ?」と思う方もいるかもしれません。なので樋口畳商店では2年以上寝かせた畳表は「ひね」3年近くを「おおひね」と呼んで使う際は熟成表とは区別してアウトレットの商品として販売しています。
ちなみに熟成表は国産以外にも中国産、四川産もあるにはあります。ただ、中国産や四川産の場合、熟成させても大して効果は期待できないし、そもそも少し値段を高くして熟成表頼むなら国産にした方が良いと思います。
畳の色が変わるのが早いと思ったら熟成表。熟成表を使うなら国産。私はお勧めします。
ちなみに樋口畳商店でも熟成表は取り扱っています。ただし、時期によっては在庫がないこともありますので一度お問い合わせください。
読んでいただきありがとうございました。